人間の体の中にHLAという物質があります。
「ヒト白血球抗原」のことで、
細菌やウィルスの侵入をブロックする物質なんだそうです。
HLAには型があって、
同じ型の細菌やウィルスをブロックします。
ということは、自分とは型の違う相手と結婚したほうが、
型の種類が多く抵抗力がアップするため、
病気にかかりにくい丈夫な赤ちゃんが生まれるというわけです。
つまり、型が違う男女は相性がよく、
型が近い男女は相性が悪いと言えます。
1997年、シカゴ大学で441組の夫婦を調査したところ、
9:1で違う型同士が多かったということがわかりました。
日本でもこんな実験が行われました。
10人の男性が1日着たTシャツを瓶に入れて蓋をし、
それを10人の若い女性にそれぞれ嗅いでもらいました。
で、結果はHLAの型の違う男性の臭いを、
彼女たちは無意識に好ましいと判断しました。
しかも、この判断能力は、
年頃の女性にだけ備わっている能力らしく、
だから彼女たちはHLAの型が自分に近い父親の洗濯物を、
臭くて不快なものと判断するらしいのです。
つまり、無意識レベルで近親相姦を避けているというわけ。
しかも、驚きなのは結婚して子供が産まれると、
父親の臭いが不快でなくなるらしいのです。
これは子供の面倒を父親に見てもらわなければと、
またまた無意識に判断している結果そうなるらしく、
なんとも動物的というか、
その生命力のたくましさにはほんとびっくりです。
▶︎近景