How Do You Crash It? one | taku-takuブログ

How Do You Crash It? one


TM NETWORKのオンラインライブの配信は本日まで。また3部作揃ったら販売してほしい。

音とアレンジが前作のQUIT30の延長で好きな路線だった。曲間のつなぎを含めて、スペーシーで映像とよく合っていた。
いちばん感心したのはボーカルの安定感。どんどん声質のまろやかさが冴えてきている。アルファ波全開だった。年齢を全く感じさせないところがどこまでもプロフェッショナル。

1.ELECTRIC PROPHET
「時を超えてHello Again」の部分からは、時空の歪みやタイムマシン感を感じさせてくれて、今改めて心に響く。
「We are inferior to each other (お互いに劣っている)」は実のところこれまでどう解釈したらいいのか分からなかった。でも、How Crash?を聴いた今であれば、「みんな完璧じゃないし失敗もするけど、お互い支え合っていこう」と読める気がする。

2.I am〜How Crash?
何をクラッシュするのだろう?まだ見えない。現状を打破する、といった意味を込めているのだろうか?
微妙に歌詞の乗らなさがQUIT30に似ている。「アプリケーション」あたりの字余り感がそうさせているのか。

3.ACTION
「君をつなぎ止めるACTION」「もう一度振り返すよACTION」は思わず笑ってしまうほど今の状況そのまま。10年以上前の作詞だけど、ずっとこの心境なんだろうなと思えた。
作詞当時と違うのは、いよいよTM NETWORKしか残されていないところ。ソロライブはあるようだけど、やっとTMに全集中してもらえる環境が揃い、願ったり叶ったり。1994年からこの状況をずっと待っていたから嬉しくて仕方ない。

4.1/2の助走
これはタイトルからして再起動の助走を指していそう。1984年の作詞なのに普遍的で今聴いても本当にいい曲。小室みつ子さんはやはり良い仕事を残している。

5.Green Days
「そう甘くはないよ」の部分が、紆余曲折経た今聴くと深い。TMは再活動後のほうが人生の機微をうまく表現していて自然体で好きだ。
ちなみに、個人的にはざっくりと
  -1999年以降の再活動期
  -1984から1986年の初期TM
  -1990から1991年のTMN期
  -1987から1989年のブレイク期
の順番で好きだ。ブレイク期の曲は大人になってから聴くには少々ツラいところがある。

6.Get Wild
7.We Love the EARTH
8.SEVEN DAYS WAR
最後3曲は新アレンジ。ボーカルの良さが際立っていた。Get Wildは、カッコよさと聴きやすさのバランスが取れていて、今まででいちばんのアレンジなのではと感じた。QUIT30の時のような難解さはなく、イントロが素直にカッコいいと思えた。

エンディングのインストは今後歌詞がつくのだろうか。クリストファーのようにも聴こえたけれど、歌詞が意味深すぎるので、もしそうだとしてもインストのままが良い。


曲間の映像と寸劇、そして精密によく動く三角形のLEDがサイバー空間を創り出していた。昔TMに憧れた時に感じた超Coolな世界観だった。
ワンパッケージの映像作品としても成立するし、1984年のTM初期にやりたかったことが2021年現在の環境に合わせて実現したかのようだった。

次は12月まで楽しみに待ちたい。
定番曲はもう飽きているので、できるだけ再活動後の曲やあまり演奏されないレア曲を多めでお願いしたい。