近隣の新しいコンドでは、

エントランスカードを用いているところが多い。

コンドの出入り、エレベーターの乗り降り等に、

居住者専用のカードが必要となるものだ。

 

私が時々お邪魔するコンドでも、

同様のシステムを使っているところがある。

私が到着した時に、友人が迎えに来る時もあれば、

セキュリティーが、エレベーターに乗せてくれることもある。

その時々により、対応が変わるケースが多い。

私が上がって行ったら、友人がロビーに下りてきた・・・

なんていう行き違いも生じる。

 

居住者が、来客にすべて対応するとなると、

友人が来たり、デリバリーが届いた時には、

ロビーまで下りて、迎え入れなければならない。

これは、とてつもなく面倒な作業である。

外に出るので、まず着替えをしないと。

室内用のTシャツと短パンでは、外に出られない。

 

ロビーのセキュリティーが対応してくれる所もあるが、

毎回完全に対応してもらえるかどうか。

セキュリティー窓口が立て込んでいたとすると、

エレベーターに乗せてもらえるのに5分かかったり。

夜間は、セキュリティーの人数が減り、

同様に、スムーズにいかない事も。

 

私の住むコンドでは、

セキュリティーのために、

エントランスカードを導入して欲しいと訴える人が居る。

 

一方、他のコンドの友人を訪ねるのに、面倒な思いをしている人や、

それらの友人から、「ロビーまで下りて・・・」

という厄介な話を聞いている人は、

「わざわざお金を掛けて、面倒な思いをしたくない」

と、導入反対の立場をとる人もいる。

 

我が家の隣に住むイギリス人は、管理組合の理事長をしていて、

エントランスカード導入に超反対の立場だ。

「あんな面倒なシステムを入れたら大変なことになる。

 来客やデリバリーをスムーズに入館させるためには、

 スタッフがもう一人必要になるぞ」

てな具合だ。

 

先日、マネジメントオフィスの方と理事長の話を耳にした。

マネジメント :

「システムを入れてくれと言う要望が増えている」

理事長 :

「そんなことを言う奴は、追い出してしまえ」

 

話が全く嚙み合わない。

脇で聞いていて、面白くて堪らなかった。

まあ、イギリス人は特別(優越)な人種だからな。

彼が理事長をしている間は、この話はお蔵入りだ。

 

マネジメントオフィスの責任者の女史は、

ここのコンドの最大の所有者である。

彼女のグループのYes, Noで、全ての議案が決まってしまう。

 

しかし、彼女は、理事長の威光を当てにしている部分も大きい。

コンドの運営については、理事長の力をバックにして、

楽をしているケースも多い。

持ちつ持たれつだ。

 

私は、エントランスカードシステムの導入には反対だ。

こんなものがあっても、セキュリティーの質が上がるわけがない。

泥棒は、ありとあらゆることを考えやって来る。

セキュリティーを丸め込んで犯行に及ぶなど、

日常茶飯事である。

「セキュリティー」を御旗にして、導入を謳う人は、

よくよく考えた方が宜しかろう。