友人ヒロTの暮らす九条のマンションに遊びに行くことになったので、予定より早めに九条入りし、入浴することに。しかし。九条キララ商店街にある目当ての銭湯は定休日。
ヒロTが仕事から帰ってくるという7時までは時間があるし、ぶらぶら散歩することにする。
キララ商店街は大阪の駅前によくあるタイプのアーケードのある商店街。最近は大型店に食われて壊滅状態の商店街も多いけれど、キララ商店街は人通りも多く、それなりには活気もある。たこ焼き屋やお茶や、酒屋や寿司屋や喫茶店。ディスカウントチケットを取り扱う店もある。
神社に七五三詣りの旗がたくさん立っていて、その旗が緑赤黄のいわゆるラスタカラーやったのが気になる。
松島の新地も散歩する。ここはかつての松島遊郭である。江戸時代に幕府から許可された廓といえば、江戸は吉原、京都は島原。大坂は、今でいうとこの西長堀あたりにあった新町。その他にも25ヵ所とか40ヵ所ともいわれる遊郭のひとつが松島やったそうである。明治に入り新政府の遊郭の整理統合により、松島を官許の遊郭として指定。昭和の初めには、松島の娼妓は4000人。東京の吉原に並ぶ盛況だったという。
現代は旅館や料亭街となっている松島新地のピンクと白の電灯に照らされた通りには、白龍とか蜜柑とか流星とかいう名前の料亭が並ぶ。コモナータやラブラブなんていうカタカナ表記の料亭もちらほら。店の入り口には、けばけばしくライトアップされたお姉ちゃんとやり手ババアが座っていて、ワシに手招きする。そうとう鈍い人間でも、ご飯を食べようと松島の料亭には入らんやろう。法律のグレーゾーンである。はっきり言ってしまえば、現代では売春禁止のこの国で、いまだに女を買うことができる地域のひとつなんである。
ワシは女を買う趣味はないので、松島も飛田も信太山も散歩するだけで料亭に入ったという経験はない。しかし。アジアの旅では、売春婦がたむろしたり宿泊してたりするような、いかがわしい宿に宿泊することが多い。なんやかんやと迷惑を被ることも多いが、売春婦という職業を選んだ女たちがわりと好きだ。
20分ナンボ。とかいう風情のない現代の松島新地で射精しよう、とは思わんけれど。江戸時代に馴染みの芸者の膝枕で、三味線でも聞きながら、酒の燗でも飲んで、梅かなんか季節の花でも眺めて馬鹿らしい川柳でも読みながら、何日も何週間も料亭で遊んでみたい。とは思う。
ヒロTから連絡があり、彼の部屋へ。自慢のサウンドシステムで音楽を鑑賞したり、地元のまつりの話をしたり。
人間臭い新地からすこし離れると工場やマンションの並ぶ無機質な埋め立て地丸出しな感じが広がる。
九条のオトキチ、ヒロTの部屋。
春の九条はこちらから。
http://ameblo.jp/takoichi/entry-10527019044.html

