「春暮れてのち夏になり、夏果てて秋の来るにはあらず。春はやがて夏の気を催し、夏より既に秋は通ひ秋は即ち寒くなり、十月は小春の天気、草も青くなり、梅も蕾みぬ」
というのは、徒然草155段の一節である。好きな段で、たまに散歩中などに心に浮かぶフレーズ。春はだんだん夏っぽくなり、秋は夏に忍び込んでゆき、秋はだんだん冬に染まってゆく。
たとえば、春は桃色、夏が赤、秋は茶色で、冬が白。ということにしてみよう。桃色と赤の間には濃い目の桃色が存在するし、赤にぽつぽつと茶の点が確認できたり、淡い茶色の時期があったり。つまり、日本の季節はグラデーションがよう効いているということ。
「ちいさい秋見つけた」という歌があるが、あれなんかも、日本の四季はグラデーションきいてまっせ。ということを歌ってるのである。
しかし、近頃の日本の四季にはグラデーションがあんまり効いていない。つい先日、夏が冬にバトンを渡した感じがしている。
奄美はえらいことになっている。ワシは以前、奄美大島に長らく暮らしていたことがあるので、今回の奄美の大洪水が身近なことに思える。
で季節外れの台風はくるし、竜巻は起こるし。コスモスは咲けへんし、マリモは腐るし。観測史上初という言葉ももう聞きあきて、あたりまえになってしもたし。温暖化とかいうけれど、実は地球は寒冷化に向かってるという人たちもいてるし。地震が起こるという人たちはいてるし。
まったく。どないなっとんねん。責任者でてこい!