先日の日曜日に無事に個展は終了しました。
物凄い安値を付けたおかげか、オーナーの攻めのセールストークのおかげか、
作品達が美人ぞろいだったおかげか、
値段をつけていない作品と大作の旧作以外は完売、追加注文たくさんいただくこととなりました。

あの安値で追加注文って、、正直ビジネス的には自分の首が閉まるばかりなのですが
注文をくれたのがアルゼンチンを一緒に旅した某美術館の館長さんと長年の陶芸教室の生徒さん、4回個展の間に通ってしまったお蕎麦屋さんのオーナーさん、など知っている方も多いのでその方々のお顔を浮かべて頑張るようにします。

個展の搬出が終わって一日あけてすぐに名古屋経由で滋賀県の信楽に行きました。
名古屋に一時帰国している心の師匠が車を運転してくれて信楽の美術館で私の参加している作品展を見て、信楽の友人宅で一泊させてもらいました。
友人宅では陶芸家を中心に25人も集まるバーベキューで大盛り上がり、翌日は気がついたら足元のおぼつかない二日酔い。

信楽は半分シャッターが閉まった商店街に友人たちが古い店舗を改装したマッタリ系のカフェ「あわいさ」や、友人奥様が旧電気屋さんの店舗で和布を使った袋物を制作販売し、地元の陶芸家や若手美術家の作品を販売する「ミシン屋」がゆるくて新しい風を巻き起こしつつありました。

カフェ　アワ・イサ

http://cafeawaisa.shiga-saku.net/

実験アートサロン　mishin-ya
http://www.shigaraki-darake.com/focus/misin-ya/index.html

な～んか高円寺みたいなテイストで私は大好きな風が吹いてるお店。
こんなお店がどんどん増殖していって、京都や琵琶湖や大津や名古屋や常滑をまわる旅行者のひとつの拠点になっていったらいいのに。

信楽の話を書き始めると思い入れが多くて長くなるので大幅に端折って。
展示を企画してくださった学芸員さん、2007年の滞在制作の時に陶芸研修施設のお世話になった職員さん、大学の先輩、リタイヤされた前の研修課の課長さん、2010年の信楽町内での展示の時の作家さん達、合うべき人には全部会えた！嬉しかった。

信楽をゆっくり出た(私の二日酔いのせい）あとはゆっくりと三重県の椿大神社をお詣りししました。
ここは伊勢の国一宮で猿田彦大神をお祀りする神社の総本社、大変広くて巨木が境内にたくさんあって立派な神社だった。
配祀に天之鈿女命（あめのうずめのみこと)様をお祭りしていて、こちらのお社も大きく立派で、お社の隣には豊かな水量の湧水（？）が小さな滝となって流れていた。
この天之鈿女命様の滝のあたりから鳥居まで、ヒノキのような清々しい香りが漂っていて（ふたりともちゃんと嗅ぎました）いっそうすがすがしい気持ちになりました。

境内に松下幸之助氏が寄贈された「鈴松庵」というお茶室があり、そこで一服いただいて更に心が清らかに。
お茶を点ててくれる係りの女性がお客様が丁寧にお軸や香合の説明をしてくださる。

のんびり「師匠」の運転で名古屋に戻り、1日違いでやって来た仲間にバトンタッチするようにして私は次の日の仕事のために東京に帰ってきた。

個展（とその前のグダグダの準備期間や入院）の疲れを禊するような、清々しくて心身の細胞が入れ替わるような、心の深いところに繋がって、ここからまたスタートを切れるような、旅になった。

帰ってきたら免許の書き換え、旅の前の日に水没させてダメにした携帯からスマホへの乗り換え、山梨の家の草刈り、追加注文の制作と次の展示への始動。
「ぎうぎう」ながら、確かに仕切りなおして新しく、という日々が始まった。

とりあえず、「すまほ」（あいほん・ではない）に慣れなきゃ。(^_^;)