都庁の面接シート 記入項目の留意点 | 受験生の知らない公務員試験の裏のウラ

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間違った情報や無駄な対策に振り回されがちな公務員試験。公務員試験合格者としての視点から、大手予備校の中枢で受験指導をしてきた経験を活かし、本当の受験対策をブログに書き綴っています。

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今回は、都庁B新方式、一般方式の面接シートにある4つの記入項目を書くに当たって、いくつかの留意点を書きます。


「1 あなたがこれまで力を入れて取り組んだことについて、取組期間も含めて書いてください。 (3つまで・箇条書き)」

3つ「まで」とありますが、「必ず3つ」書いてください。指示通り「箇条書き」で書きます。

ここで工夫のポイントは「取組期間」の書き方です。

例えば、

ゼミ幹事長としての活動(2016年1月〜2017年3月)

と、何年何月から何年何月という「始点と終点」を表記する方は多いのですが、期間の「長さ」について書く方は多くありません。面接官は面接シートをじっくり読む時間がありませんから、「長さ」も書いたほうが面接官にも伝わりやすくなります。

ゼミ幹事長としての活動(2016年1月〜2017年3月:約1年3か月)

という要領です。

また、書く内容にもよりますが、スペースが許す限り、どんなゼミ、どんなアルバイト、どんなボランティアなのかも書いたほうが、面接官にとってわかりやすくなります。

銀座のイタリア料理店でホール・サービスとしてのアルバイト(2015年4月〜現在:約2年2か月)

といった感じです。


「2 これまで取り組んだことのうち、成果や達成感を得た経験(1つ)について、あなた自身の行動を中心に具体的に書いてください。」

当然ながらここでは「具体性」がカギとなります。『面接合格パーフェクト講座』で数多くの面接シートを拝見していますが、人によって「具体性」の捉え方にかなり個人差があることが分かります。

「具体性」の基準は様々だとしても、少なくとも「いつ(When)、どこで(Where)、だれがだれと(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)」という6つの要素(いわゆる5W1H)を意識して書いてください。

また、ここでは個人でやったこと、チームでやったことのどちらでもかまわないのですが、いずれにしても指示通り「あなた自身の行動を中心に」書いてください。チームがどう行動したのかではなく、あなたがどう行動したのかを書くのです。そのためには意識的に、主語として「私は〜」というスタイルで書くのがよいと思います。


「3 東京都を志望した理由について書いてください。」

この項目について受験生の面接シートを拝見すると、初めに書いたシートのほとんどのケースで、「東京都」を志望している理由になっていないのが実情です。

例えば、

「私は、防災対策に携わりたいと考え志望しました。大規模な災害が起こったときに住民の生命や財産を守ることは行政として非常に大切なことであり〜」

というような内容のものが多いのですが、「防災対策」という表現なら、東京都でなくどこの自治体でもできます。もちろん国でも国土交通省などでも手がけることができます。また、「住民の生命や財産を守る」ことは、東京都の職員だけにとって大切なわけではなく、公務員ならすべての職員に当てはまるといってもいいでしょう。

こういう内容の面接シートを見ると面接官は面接本番で、

「これなら東京都でなく別の自治体で働いてもいいんじゃない?」

と突っ込んでくるかもしれません。突っ込まれたときにサクッと切り返すことができればよいのですが、大抵の場合、それ以上のことを話すことが出来ないのがほとんどです。

さらに言えば、この例のような

「どの自治体でもよいのでは?」系

の面接シートは、面接官が見飽きているので、面倒くさくなっってちゃんと突っ込んでくれない危険性すらあります。そうなってしまうと面接官との会話が盛り上がらないので、高い評価も得にくくなってしまいます。 とにかく、「なぜ「東京都」なのか」を強く意識して書いてください。


「4 東京都に採用されたらやってみたいことについて、具体的に書いてください。」

ここでも具体性が大切です。例えば単に、

待機児童対策

という一般用語を書くだけではもちろんNGです。これだとお世辞にも具体的とは言えません。


企業内保育所を拡充することや空き家を積極的に活用することによる待機児童ゼロを目指す施策

くらいは書いても全く問題ありません。「具体的に書きすぎると面接官が突っ込んでくれないのでは?」とか「あえて抽象的に書いたほうが面接官が突っ込んでくれるのでは?」という質問をいただきますが、この程度具体的に書いたからと言って突っ込みどころがなくなるわけではありません。

上のように具体的に書いたとしても、

「企業内保育所って都庁でもやってるんだけど知ってる?」

とか

「どの区だったら空き家を活用しやすいと思う?」

とか、面接官にしてみればいくらでも突っ込む余地はあります。

逆に、ある程度具体的に書いてあるほうが、ツッコミもより具体的になるので、(準備さえしていれば)面接官との会話が噛み合いやすく、限りある面接時間を有効に活用することが出来ます。

これをあえて抽象的にしか書かないと、突っ込み自体もまずは基本的・一般的なことになりがちで、面接官とのやりとりがぼやけてしまい、結局核心的なことを話す前に時間切れ、ということもあり得ます。


面接シートは、可能な限り専門家のアドバイスを受け、何度も書き直してください。必ず内容が研ぎ澄まされてきます。研ぎ澄まされた面接シートは、面接官の心に深く刺さり、最終合格への強力な武器になります。時間の許す限り面接シートと向かい合い、完璧な面接シートを用意して面接本番を迎えてください。

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