レビュー45(Tweet&Shout/津田大介) | Looking Back , Moving Forward

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前に進むために振り返ります。冷静に情熱的に。日常のこと、旅行記、競馬、映画、ドラマ、レビューなど欲張って書いてます。

Kindleで読んだ本は一冊ずつ紹介していきたいと思います。

Kindleの機能の一つで「ハイライト」というものがあります。


気に入った文章をマークしておくと、あとでそこの部分だけ読めてしまうという優れた機能。


せっかくなのでレビューの後にハイライトでマークした文章を転載したいなと。PCでそれがまとめて見れることを知ったのでフル活用します。


・・・で、実際にやってみたんですが、これがボリューミー過ぎたので全てではなくて、ハイライトの内のいくつかにしてみます。まぁ最後の部分は気が向いた人に目を通していただければなーと思ってます。

逆にこの本を読んでみよう!と思っていただいた方は読まない方がいいと思いますが、ハイライトの文章を読んで気に入ってもらえるかもしれないので何とも言えないです(笑)



Tweet&Shout/スペースシャワーネットワーク
¥998
Amazon.co.jp
★★★☆

津田大介という人物を知らない人は多い。
20代男性にはある程度の知名度があると思うが、それ以上の層や女性にはまだまだ浸透していない。
メディアと個人を繋げる最重要人物だと僕は思っています。

本書では主に音楽業界を震災以降と以前に大きく分けて述べられている。
圧倒的な知識と情報が支えになっているので説得力があり、且つ先進的な視点でザクザク切ってくれるので気持ちいいです。

タイトルにインディペンデントとあるように独立する人用の本でもあるのですが、そういうこと関係なく、津田大介に興味がある方、音楽業界に興味がある方には読み応えある一冊です。


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以下、Kindleでハイライトでマークした文章たち。


・CDも雑誌も売り上げのピークが1998年で、この年を境にどちらも下がり続けてるんです。で、インターネットが爆発的に普及し始めたのはWindows98が出た1998年頃だから、ユーザー側もこのあたりから新しいメディアの楽しみ方をどんどん知っていったんです。

・娯楽が分散化することでCDが売れなくなり、レコード会社はお金がなくなる。すると確実なアーティスト だけに力を入れざるを得なくなるから、共犯関係にある雑誌もどんどん画一化し、誌面が退屈になるわけです。音楽誌が力を失い、一方でパソコンや携帯電話が 進化してくる。そんななかで音楽ファンのほうが変化し始めたんです。「本当に欲しい情報は自分で探す」と。つまり情報の流れが変わった。

・2ちゃんねるだけの影響とは言わないですけど、安全な場所から石を投げやすくなった部分はあるでしょうね。冷静な人がたくさんいても、そういう悪意のある人が1人でもいることで、掲示板全体の雰囲気がどんどん悪くなるというのは珍しくない。

・ツイッターの一番の魅力ってなんでしょう? やっぱり、その人の人格やパーソナリティーが垣間見えるところだと思いますよ。

・──ブログでの長文よりツイッターでの140字のほうが、その人となりが伝わる?  ブログは長い文章を書くから、どこかよそゆきの言葉になるんですよね。それに、ブログにはわざわざ「カツ丼食った」と書く人は少ないですけど、自分が好 きだったり興味がある人に関しては、その人が昼飯になにを食うのか……みたいな些細なことでも、実は貴重な情報になったりする。「カツ丼食った」というひとことに「俺もカツ丼好きだなあ」みたいに親近感が湧いたりする。そして、そういう小さな情報が集積することによって、その人の全体像が見えてくるんで す。

・小さな情報が集まることによって全体が見えてきて親近感が湧くというのは、いわゆるリアルなコミュニケーションに近いですね。相手をちょっとずつ知ることで、情が湧いてくるというか。



・よく「水のような音楽モデル」って言われるけど、蛇口をひねれば水は手に入る、でも人々はミネラルウォーターを買う。それと同じことが音楽でも起きるでしょうね。

・3・11によって「音楽はなんて無力なんだ」と感じ、ある時間を経て再び「ああ、やっぱり音楽にはちからがあるんだ」と再認識したアーティストも、すごく多い。

・冷静に考えてみれば「賛」のほうが多いと気づくことによって変われる人もいると思うんですよ。100の うち99を誉められても、イヤなものが1あることで、ものすごくヘコんでいる人も多いでしょうから。 99に目を向けろという話ですよ。もしくは、その「1」の否と、どこが気に食わなかったんだと、とことん対話すればいいんです。気になるというのはやっぱり、なにか痛いところを突かれていることでもありますからね。

・でもまあ、しょせん「いいね!」は「いいね!」でしかないですよ。「いいね!」によってできることには 限界がある。ファシズム化するというのは、怖がりすぎだと思います。 むしろあれは「みんなはなんとなくこういうふうに思ってるんだな」という、ツイッターのリツイートの数と同じで、自分が発信している情報のうち、こういう ものは多くの人に響きやすいんだなとか、こういうものは響きにくいんだなというのを客観的な数値としてデータ化しているに過ぎない。

・現実生活がぱっとしない、でも「いいね!」の数が100を超えるとすごく嬉しくて生きていけるというんだったら、「いいね!」だって役に立ってる。別にそれでいいんじゃないかと僕は思うんですよ。

・日本人は変わりたくないし、インディペンデントであることにすごく不安がある。それが日本人特有の同調 圧力に繋がってもいる。同調圧力だったり、インディペンデントであるものに対する社会的な視線だったり、多様性を認めないという空気みたいなものは、僕に とって敵ですね。もうちょっとそこが風通し良くなればいいなと思います。もちろん世の中は多くの会社員によってまわっているわけで、すべての人がインディ ペンデントになる必要はないわけですけど、今後は会社員でもインディペンデントな意識は必要になってくるし、ミュージシャンならなおさら、ですよね。


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