★★★★
風立ちぬ、宮﨑駿監督の引退作品。京都MOVIXで鑑賞。
ゼロ戦の設計者・堀越二郎と作家の堀辰雄をモデルに、1930年代の日本 で飛行機作りに情熱を傾けた青年の姿を描いた作品。
<感想>
人間の美しさを描いた力作。
個人的には好みだったが、メガヒットしているのに少し違和感を感じた。
多くのジブリ作品と違ってかなり人を選ぶ内容。小さい子供が楽しめるものでもない。
また当時の歴史的背景を最低限理解できていないと「?」みたいになるところが多い。
自分はこれでも社会科教員の免許証ホルダーなので、ある程度わかってるつもりでいたが、それでも戸惑うとこは多かった。現代史を習わない今の若者世代にはどう感じたのか、少し懐疑的になってしまう。
最後に物議を醸したあの喫煙シーン、騒ぐ人の気がしれない。
あれこそが風立ちぬの中で語られる美の象徴のようなもの。そりゃ結核の彼女の横で煙草を吸うのは普通に考えればおかしいけど、あれがきちんと2人が考えて考えて出した答えの形だと思う。
と、別に美化するつもりもないけど、それ抜きの批判は今のメディアの悪いとこ。
総括すると、子供から大人まで楽しめるのが良いジブリ作品であるという立場に立つならば、風立ちぬは良い作品ではない。ただし、ジブリとか関係なしに一つのアニメ、一つの作品と考えるならば、日本でしか作り得ない非常に繊細な芸術品のような作品である。
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