【主観的幸福】悲しみは時間が癒してくれる | 京都の大道芸人・笑いと健康講演講師 たっきゅうさんの新公式ブログ「芸人魂背負ってます」

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京都を中心に全国で活動中の大道芸人であり、笑いと健康に関する講演講師でもある「たっきゅうさん」の公式ブログです。

笑いを通じて、人と人との繋がりを実感し、
QOLの向上をはかることをモットーに、
介護施設や小児病棟を訪問しています。

この十年ほどの間で(主観的な意味での)幸福感がどのようなメカニズムによって形成されるのかという疑問を統計解析の技術を使って解明する研究が随分盛んになっています。僕も笑いの効用に関するお話をする際は、研究結果を引用したりしています。

統計解析の利点の一つに、今まで何となく感じてはいたけれども目には見えてなかったことが見えるようになるということが挙げられます。今日は「『幸せ』について知っておきたい5つのこと NHK『幸福学』白熱教室」から、具体例を一つシェアしたいと思います。悲しみは時間が癒してくれるという内容です。

写真のグラフは、配偶者と死別した女性の(主観的な意味での)人生満足度を時間ごとに並べたものです。矢印のところが配偶者が亡くなった年です。この年に大きく人生満足度が下がりますが、2年ほどで前と同じ水準に回復していることがわかります。悲しみは時間が癒してくれるということが、グラフにしてみると一目瞭然です。また別の研究になりますが、肢体を失ったり脊椎を損傷するといった健康上の重大な事態に直面しても、1年ほどで幸福度は元の水準に戻るとのこと。1年とか2年とか随分早いなあと僕なんかは思ってしまいますね。もちろん個人によって出来事の感じ方は様々ですから、もっと長い人もたくさんいます。ただデータとして一般的な傾向を捉えると、確実に人生満足度は元に戻るということです。

このように人間の心はしなやかな強さも持っているので、何か悲しいことがあった時は、無理をせずに短い間だったらむしろ悲しんでもいいのだと思います。周りの人も心のしなやかさを信じて見守るのが一番だと思います。また、こういう事実を頭の片隅に入れておくことによって、きっと落ち込んだ時からの回復も早くなるのだと思います。

この例を本で読んで、ふとドラえもんのワンシーンを思い出しました。大人になったのび太が子どもの頃に読んだ漫画をもう一度読みたいとタイムマシンに乗ってのび太少年のもとにやってきます。そしてのび太少年は大人になった自分に将来どのような人生を歩むのか聞きます。大人になったのび太はこう答えます。

「一つだけ教えておこう。きみはこれからも何度もつまずく。けどそのたびに立ち直る強さも持っているんだよ。」

ドラえもんは名作です。あれ、何の話だか分からなくなったな…