ものごころついたのは幼稚ごろ。

あか、あお、みどりのみどり組。

毎朝、15分ほどの道のりを通っていた。

 

毎月もらう月刊誌ジャングルブック。

表紙のアベベを覚えているので、1964年ということか。

毎日弁当を持っていったが、寒い日は弁当箱ごと蒸して温めてくれていた。

 

幼稚園で何をしていたのか、ほとんど覚えていない。

ただ一つ、粘土細工の記憶のみ。

すごく上手な湯本君という子がいて、棘をモチーフにした作品を作っていた。

作品名は「じじ」とか「ばば」とか...厚手の獅子面に棘があるような感じ。

そのままモダンアートに出展できそうな作品。

しかもそんな作品を短時間に、大量に作っていた。

エネルギーがあったんだね。

 

独創力のない僕は、湯本くんの作品を真似して、トゲトゲ怪獣の粘土細工。

本家は湯本くんなのに、トゲトゲ怪獣のほうが評価されてしまい、複雑な心境。

 

幼稚園の先生は、おばあちゃん先生。

赤組だったような。