南仏プロヴァンスとモンサンミッシェル⑮・・・林檎の礼拝堂
ルレ・サンミッシェルのウェイターの対応に、やや、
気分を害しつつも、気を取り直して、先を急いだ。
もう一度、モンサンミッシェルの雄姿を写真に
収めた。西風が雲を払いながら、青空を見せて
いたので、このまま晴れに向かってほしいと
願いつつ、ファレーズへ向かう。
1066年、世界史でも有名な年号になる。
ノルマンディー公ウィリアムがイギリスを征服した年として
記憶される。そのウィリアムが生まれた町がファレーズ
だが、現在、城が修復中で、なかなか良いアングルが
なく、そそくさとファレーズから3㎞離れた、サンマルタン・
ド・ミューの林檎の礼拝堂へ急いだ。
田窪恭治氏がこの教会の前に立った1987年。16世紀
の教会は廃墟になっていた・・・神の啓示か、氏はすぐに
この地に移り住んで、この教会の再建を決意する。
そして・・・10年の歳月が流れ、氏の手によって、再建
され、「林檎の礼拝堂」として知られるようになった。
最近の、ほとんどのガイドブックに載るようになったことも
あるが、再生を綴った集英社から出版されている本に
よって、たくさんの日本人が訪れるようになった。
真っ白な壁に、このノルマンディー地方の特産の
赤いリンゴが描かれ、見事によみがえった、林檎の礼拝堂。
バルセロナのサクラダ・ファミリア建設の現場で今も
がんばっている外尾悦郎さんを思い出していた・・・