ドリフトボディ塗り講座② | RCサーキットDo 店長ブログ

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お店にまつわる楽しい情報をお届けします

前回の続き。

ここから読む方もいると思うので、工程のおさらい。

1.開封

2.ライン引き

3.洗浄

4.マスキング

5.塗装

6.乾燥

7.カット

8.組立て

9.ステッカー

10.電飾

11.フィッティング

 

となっていて、前回は5の途中。

最初の色のパールを吹いたところで終了です。

 

では、メインカラーのカッパーを塗っていきます。


さすがに一晩以上たてばカラッカラに乾いています。

 

注意するのは、ここでも最初は砂吹きをするという点。

2色目だろうが3色目だろうが、最初の一吹きは砂吹きです。

 

で、スプレー塗料を使う際のコツ、その2です。

 

これは動画で説明。

 



スプレーは、

最初のプシュッと出た瞬間、途中、指を離して出なくなった瞬間は、出る色の量が一定ではありません。

押した瞬間と離した瞬間はドバっと大きい粒で出ちゃいます。

その部分は変な模様になったりするので使いたくないんですよ。

(あえてそこを使う場合もあるかも知れませんが)

なので、ボディからあえて「外した場所」からスプレーを開始して、そのままボディを通過。

通過したあとで指を離します。

こうすることで、一定の量がボディに吹かれるのでムラになりにくいです。

 

特に、最初の砂吹きの時はこうします。

何回か塗って、しっかり色がついて来たあとはほとんどムラになることは無いので、最初の一滴から行けます。

あとは、スプレー缶とボディを冷たい状態で塗らないようにしてください。

スプレー缶が冷えていると、荒い粒子になってムラになりやすいです。

人肌くらいの温度で十分なので、塗る前はポケットに入れときます。

ボディも冷えてると色が乗りにくいです。

こちらは常温になってればOK。

冬だけ気を付ける感じですね。

 

一回目を塗り終わった(砂吹きが終わった)ときはこのくらいの色。


ほとんど色が付いてませんが、このくらいで十分です。

どうしても一発目である程度の色を出したいと思いますが、これ以上塗ると仕上がりがイマイチです。

 

2回目。

ここからはスプレーを少し近づけて、しっかり色を出していきます。

 


3回目。


2回目で薄かったところを意識しながら。

特に、最近のボディはドアの部分などが絞り込まれているので色が付きにくいです。

 

スプレー塗装はなるべく塗る面に対して垂直に色を吹き掛けたいところ。

 

だいたい、メインの色は3~4回塗ります。

タミヤスプレーだとちょうど1本使い切る感じですね。



 

これでメインカラーのカッパー+パールが終了。

名付けてカッパール!

 

この段階では、ちょっと色合いが明るい感じです。

ここから裏打ちの色によって変化していきます。

 

裏打ちの一発目はシルバー。

 

順番が逆になっちゃいましたが、スプレーでツーリングカータイプのボディを塗るときの

「手運び」を動画で。

 



あくまで、私はこうやっています。程度の情報だと思ってください。

私は、おおまかな車の部分ごとにスプレーを吹いています。

 

まずは色の入りにくいサイド部分から。

スプレーの頭を突っ込んで、なるべく垂直に当たるようにします。

塗る面とスプレーの距離は一定。

スプレーを移動する速度も一定。

 

両サイドのドアが終わったら、次はフロントバンパー&リヤバンパー部。

ここもサイドと同様に色が入りにくい部分です。

 

次にピラー部分。

最後に。トランク、ボンネット、ルーフの順です。

ようするに色が入りにくいところから先に塗っていってます。

ルーフなどは、他の部分を塗ってても勝手にある程度の色が付いちゃいます。

 

「色が入りにくいところから塗っていく」方法は、どのカテゴリーのボディでも有効でした。

・砂吹き

・スプレーの最初と最後を外す

・垂直に、一定の距離で、一定の速度で

・塗りにくいところから

・薄く、何回も

まとめると5点のコツですね。

・温める も入れると6点か。

 


ここで一旦休憩。



しっかり乾かして、最後の裏打ち「黒」です。

黒を塗る前に、窓枠とパネルラインのマスキングをはがします。

 



パネルラインのマスキングは、京商のミクロンラインテープ0.4mmを使いました。

これをゆっくり剥がしていくんですが、たいてい糊が残ります。

全部剥がし終わったら、パーツクリーナーをキッチンペーパーに吹いて、軽く拭きます。

そして、余ったマスキングテープをペタペタ当てて、糊を取っていきます。

このときに、ちゃんとマスキングできているかもチェックします。

 

そして、今回はどうせ切り取っちゃう予定のグリルの真ん中部分を、表塗りの艶消し黒にしたいと思います。

裏打ちの黒といっしょに塗っちゃいます。

 

表の保護フィルムを慎重にデザインナイフで切り、

慎重に剥がします。


シャッ!って引っ張ると、もし切れていない部分があった時にひどいことになります。

 

では裏打ちの黒を。

言うまでもありませんが、ここでも先ほどのスプレー塗装の手法を行います。

はやる気持ちはわかりますが、ここも気を抜かずに行きましょう。

 



黒完了。

このくらい黒くします。2回塗りくらいですね。

けっこう黒くしてます。

人によってはもう少し薄いかも。

 

さて、黒が終わったらこんどはコンビランプやウィンカー、そしてスモークです。

今回はレッドとスモークのみ。

フロストレッドを使います。

しつこいようですが、これも何回かに分けて・・・

 


次はウィンドウなどのスモーク。

スモークを吹く前に、同じく透明な感じのフロストレッドの部分をマスキングします。

 


スモークや、フロスト系の色はどれだけ吹き重ねても半透明です。

色が濃くなっていくだけなので、吹く回数で好みの濃さになったら終了です。

 

今回のこの色は、フロストレッドが4回、スモークは3回です。

 



あと、お好みですが、ライトの縁は墨を入れています。

色々なやり方があると思いますが、私はペンで裏から描いています。



表からマッキーでなぞっても十分きれいにできますし、パネルラインを入れたようにラインテープを使ってもいいと

思います。

自分がやりやすく、きれいにできるやり方でいいんじゃないでしょうか。

テールランプやウィンカーなど、色を付ける場合はスプレーを吹く前に墨入れです。

 

これでようやく塗装セクションが終わり。

 

6.乾燥

よく乾燥させます。

できれば4~5時間くらい置くと、完全に乾いて色合いも落ち着いてきます。

カットや電飾などは完全に乾いてからの方が安全です。

生乾きだと切ったときに塗装面に傷がつきやすく、せっかく奇麗に塗りあがっても勿体ない事になったりします。

 

お店で塗装するときは、ヒーターを使ったりして速く乾くようにするので、そのまま作業していますが、

慣れないうちはなるべく乾燥時間を多く取った方が失敗しずらいと思います。

スプレー塗料も、なるべく薄く塗った方が速く乾きます。

 

7.カット

ハサミでやるか、カッターを使うかですが、単純に得意な方でいいと思います。

ちなみに、ハサミを使うなら塗装する前がいいかも知れません。

ホイルアーチの部分などはどうしても塗装面に傷がつきやすいと思います。

私は9割がたカッターを使います。

新品の刃にしたカッターで、軽くけがき、パキっと折る感じですね。

このときも、塗料が生乾きだと切った破片に一緒に色がくっついてきたりするので注意です。

 

8.組立て

このボディに関しては、パーツ同士の組立てはほとんどありませんが、ものによってはここからが

本番!というのもありますね~(笑)

ただ、そういう組立て工程の多いボディは、パネルラインの塗装などがいらなかったりするのでどっちが

楽なのかなんとも言えません。

パーツ同士の接合方法はいろいろあります。

・両面テープ

・シューグー

・ビス止め

・ホットボンド

などなど、くっつけばなんでもいいんですが、私は両面テープを使うことが多いです。

薄い両面テープと厚手のものを使い分け。

強度の必要な部分はなるべく厚手のものを使うようにしています。

 

このボディの組み立てはフロントバンパーの中身だけ。


9.ステッカー

これも前項目と同じく、ここからが本番というのもありますね。

特にレーシングカーのレプリカなんかはそういう傾向です。

ただこれも塗装は簡単なものが多いですね。

今回の物に関しては、ライトやグリル回りまで塗装しているので、ステッカーはほぼ使いません。

 

10.電飾

いよいよ仕上げに近づいてきました。

電飾を組まなければここで完成です。

タミヤ、ヨコモなど、樹脂成型品のライトバケットを使う場合はけっこう簡単。

(と言っても配線はやはり手間がかかりますが・・・)

今回のはよくある、ポリカ整形品を塗装して使うタイプ。

ちなみに、樹脂のライトバケットは、車種が同じなら使いまわしできるパターンもけっこうあります。

先に塗装しておいたライトバケットにLEDが入る穴をあけてボディに取り付け。

ですが、どうも角度が悪い。

フロントはそのまま貼るとLEDが上を向いちゃいました。

できればライトバケットがちょっと奥に入るようにしたい。

そこで急遽パーツを制作。ポリカのきれっぱしを使って、少し奥になるように。

そしてアルミメッシュテープで固定。

いい感じになりました。

ウィンカーはボディ側にフロストオレンジではなく、ライトバケットに塗装。

それ以外の部分はさっきの黒ペンで着色。

これだけで締まった印象になりました。

 



リヤのコンビランプも、そのままつけるとなんだか間抜けな感じだったので、

ボディ付属のステッカーを裏から当てて、その中でLEDを光らせるように。

ブレーキランプ側(上)とウィンカー側(下)でライトバケットが分かれておらず、

一緒に光らせると色が混じっちゃいます。

なので、ライトバケットの中に仕切りを作って、ちゃんと分かれるようにしました。

強度はいらないのでアルミテープで十分です。

電飾完了。




裏側の配線もきれいにまとめたほうが、見栄えもいいしトラブルも少ないですね。

 

11.フィッティング

これは車が必要。

今回はマグネットで止めるので、穴あけは不要です。

場合によっては穴あけが必要なので、そういうものに関しては本来塗る前に位置決めした方が

確実です。

 

これですべての作業が完了。

お疲れ様でした!


やはり塗り終わって一晩経つと、色が変化します。

落ち着く感じですね。

カレーと一緒ですね。

 

文章に起こすとけっこうなボリュームですが、

実質の作業時間は4~5時間くらい。(電飾無し、乾燥まで入れて)

このくらいの作業のボディ

・単色(裏打ち、下地あり)

・別パーツ少な目(1~2個)

・電飾無し(ライトバケットのみ)

・パネルラインあり

・グリル、ライトまわり塗装仕上げ

で、あれば、工賃¥5000です。

作業の大変さ(というか作業時間が長くなる、パーツ多め、ステッカー多めなど)は

もう少し頂いています。

電飾はさらに追加。

塗料代は別ですが、ほんのちょっとしか使わないフロスト系はサービスって感じですね。

 

塗装依頼が混んでいるときはだいたい納期1カ月。

タイミングがいいと10日くらいでお渡しできると思います。

あとはお店のイベントなどで作業ができない場合もありますし、塗装だけでなく

車の組立て、セッティングなども請け負っているので、それも含めて、という感じです。

ボディや塗料は当店で買っていただいても、持ち込みでも料金は変わりません。

塗料に関しては、スプレー塗料のみ使用しています。

興味のある方は一度ご連絡下さい。

どこかのイベントで昔買ったアウトレット品、(ステッカーが無かったりなど・・・)

家に眠っている物も、きれいに塗ったらイケてるかも知れませんよ?!