千葉東病院 | 房総ログハウス暮らし(ナチュラルライフタキタロウ Natural Life TAKITARO)

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木の家ログハウスや庭園の建築造園リフォームリノベーションをデザインや設計からのプランニング相談から施工とその後のアフターメンテナンス、インテリアコーディネートやアンティーク雑貨輸入販売、看板オブジェ家具木工彫刻陶芸ステンドグラスなど工芸品オーダーメイド制作

独立行政法人 国立病院機構 千葉東病院
千葉県千葉市中央区仁戸名町673番地
TEL 043-261-5171

呼吸器疾患や重症心身障害などに強みを持ち
結核病棟を持つ病院です
呼吸器研究室では、結核・非結核性抗酸菌症・真菌症などの
呼吸器領域の感染症の臨床研究を中心にしています

千葉県内の長生郡地域や千葉市内の非結核性抗酸菌症の患者さんは
最終的にはこの病院を紹介されることが多いです
呼吸器内科医長は石川先生
服薬治療で済む場合はこの病院に通えばOKですが
外科治療をする場合は関連病院の東京病院へ行かなければなりません

病棟は地上4階
駐車場は5時間まで無料です
大網街道沿いにあり病院前で止まるバスがあります
鉄道は京成千原線大森台駅が近く
JRは蘇我駅が最寄駅になります



先日、定期検査で行ってきました
東京病院での手術後初の外来になりますので
呼吸器内科の石川先生の反応に注目していました
一ヶ月前の定期検査のあとに東京に外科手術で入院して
ついこの間退院したばかりですので
もうオペを済ませたとは先生は思っていないのではないでしょうか

レントゲンと採血と痰検査を済ませて診察室に入ると
案の定、ビックリしておられました
「綺麗な肺になっていたから、別人のレントゲンではないかと疑ったよ~」
「でも左肺は同じだし、このレントゲンで間違いは無い」
「もう手術を受けたんですね~そっかそっか、いや良かった はははは」
右肺上葉にあった空洞破壊と炎症の痕跡は見事に消えていました
切り取ったのですから当たり前ですけどね
自分の肺画像を見たのは術後初めてでした
上葉が無くなって下がった状態になっているのかと思いきや
中葉と下葉が上がっているのです
上葉のあった位置に中葉があり
中葉の場所には下葉があり
下葉のあった場所は横隔膜が上がっていました
姿勢と呼吸の仕方によっては、まだ息苦しい違和感を感じることがありますが
次第に慣れてくると思います


肺胞への浸潤が空洞破壊型まで症状が進むと
下方の組織への転移(菌が飛ぶ)リスクが高いので
内科医としては病変部が局所的であれば
外科治療による病変部切除が望ましいという考えで
患者はオペのリスクと将来の悪化リスクを天秤にかけて決断しなければなりません

今回、外科治療で最大病変部は切り取ったわけですが
菌が飛ぶリスク部分に関しては安心になっただけで
完治したわけではないのです
菌が全く居ないとは限らないので
将来にわたって定期的な観察が必要であり
少しでも再発の兆候が見られたら、その時の年齢や体力を考慮して
服薬治療を開始するのか経過観察するのか判断することになります
現在の医学では専用の薬がまだ無く
結核薬などの類似薬を多種類組み合わせて菌を抑えるのがやっとです
このマック菌を退治する薬が開発されて
処方を受けて服薬して菌をやっつけて
初めて完治と言えるようになると思います

薬が登場するまではこの病気とずっと付き合っていかなければなりませんが
それまで年齢的な体力が持つかどうかでしょうか
iPSなど細胞からの臓器再生技術にも期待しています
早く治療方法が確立されると良いなあ







以前の主治医佐々木結花先生の著書 非結核性抗酸菌症の臨床
専門性が高い書籍 非結核性抗酸菌症診療マニュアル
画像が豊富で分かりやすい 画像と病理から学ぶ結核・非結核性抗酸菌症
質問回答形式で読みやすい 結核・非結核性抗酸菌症診療Q&A
漫画とイラストで読みやすい マンガよく分かる非結核性抗酸菌症
その他関連書籍 シュロスバーグ結核と非結核性抗酸菌症


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2006年12月に風邪治療の為のレントゲン撮影で肺に影を認める
気管支内視鏡精密検査の結果
肺非結核性抗酸菌症(旧病名 非定型抗酸菌症)肺MAC症を発症している事が判明
数年前から発症していたものと思われる
2007年2月 多剤併用服薬療法を1年続けて菌を封じ込めるが
半年後に再悪化
2008年9月 多剤併用服薬療法を再開。服薬を2年続けて再度菌を封じ込める
服薬を中断して4年半後再々悪化
2015年4月 服薬治療を再開
2015年7月 外科手術により病巣がある右肺上葉を切除する
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肺非結核性抗酸菌症(旧病名 非定型抗酸菌症)
菌は土壌や空中や埃や水中など自然界に普通に存在し
普段は呼吸とともに肺に取り込まれても体の免疫力のおかげで
なんの影響も受けずに外に排出されるが
なんらかの原因で免疫力が低下している時に罹患してしまう
毎年新しい菌が発見され30種類以上が人に感染することが分かっている
結核と違って人から人へは感染しない
中高年女性を中心に罹患する人が年々増えているが
免疫力が下がっている人や抵抗力の弱い人がかかりやすい
煙草を吸う中高年男性も罹患しやすいことが分かっているが
最近は基礎疾患の無い健康な若い男女にも発症例が増えている
専用の治療薬がまだ開発されていないので
毎年一万人弱の新規発症で患者数は増えるばかりなのが現状である
類似病症用の薬を多種多量1年以上長期間に渡って服用して
症状の進行を食い止められる確立は3割とも言われ
様々な副作用で体への負担も大きく
服用を中断して数年以内の再発率・再悪化率も高い
一度罹患すると、どうしても菌が付きやすいためだが
この難病治療はかなり難しく不治の病のひとつとして
将来的にはガンなどに代わって重要な疾患になると予想されているそう

私たち患者は専用薬の開発認可処方を待っています
厚生労働省や製薬会社や医療学会や日本医学会や製薬学会などに働きかけて
治療薬の早期開発に結びつく動きのひとつになれば幸いです

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現在発見されている菌は約30種類で大部分が
Mycobacterium avium complex マイコバクテリウム アビウム コンプレックス(MACマック症)80%
上記はMycobacterium aviumアビウムとMycobacterium intracellulareイントラセルラーレに分けられる
Mycobacterium kansasiiカンサシー15%
アブセッサス等その他のマイコバクテリウム5%
カンサシーは改善しやすいがMACは改善困難
アブセッサスは予後が良く無いことが多い
病変部状態は肺部小結節型や小結節を伴う気管支拡張型と
肺胞が壊死して湿潤空洞する空洞破壊型がある
症状としては長く続く咳、発熱、倦怠感、血痰、食欲不振
進行はゆっくりだが放っておくと最悪は呼吸不全で死亡する
現在の新規発生患者数は年間10000人ほどと言われる
治薬はクラリスロマイシン、リファンピシン、エタンブトールなど多種類同時服用や
ストレプトマイシンの筋肉注射などの薬物療法
病変部が局所であれば外科的手術による肺切除
副作用としてエタンブトールは視力障害を起こす事があり
ストレプトマイシンやカナマイシンは聴覚障害を起こす事がある
リファンピシンは肝臓に影響を与える事があり倦怠感がでる
服薬治療期間は排菌が無くなってから最低でも1年から数年飲み続ける
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