地方議員に求められるもの | 神奈川県会議員滝田孝徳オフィシャルブログ「ノーブレス・オブリージュ」Powered by Ameba

地方議員に求められるもの

〜ドブ板活動のススメ〜



初めて選挙に出た時、議員の仕事として県民の方々の視点に立った法律ならぬ条例制定をしていくことが一番の仕事だと考えていた。



4回連続で当選させて頂き、その間も日々地方議員として地域を歩かせて頂いた現在、本日も新年会ラッシュで様々な方々と意見交換をする中で感じるのは、

その考え方は非常に頭デッカチであり、それは、あくまでも考え方の1つでしかないと言うことだ。




なぜなら、地域の皆様の多くは『地方議員』に対してもっと生活に密着した地元課題の解決を求めていると実感するからだ。




道路の状況が悪い、排水路の水はけが悪い、信号機の秒数が短過ぎる、街路樹の落ち葉が積もって邪魔だ、ゴミの集積場がなくなり困っている、横断歩道が薄くて見えない、速度規制をかけて欲しい、逆に緩和して欲しい、子ども達の通学路に危険箇所がある、近所に不審者が出て怖い、子どもが言うことを聞かなくて困っている、近所の方とトラブルを抱えているから中に入って欲しい、等々寄せてくださるご意見は多岐にわたる。




多くの場合、大上段に議会においての高尚な議論や条例制定を求められてる訳ではない。




むしろ逆、議論より素早い実行。

寄せられた個別具体的な箇所・課題について、個別具体的にスピード解決を求められるのが現実だ。




地方議員はサービス業。

中にはどう考えても、明らかに自分には全く関係ない、と思われる事をものすごい剣幕で、爆発する怒りを持って、長時間話をされる方々もいらっしゃるが、やり場のない怒りを聞くのも仕事のうち、まずは辛抱強く話を聞くことだ。




その上で話のポイントを掴み、課題箇所があれば身軽に現場に足を運び、お叱りも受けながら住民の皆さまの意見をさらに伺い、解決策を提示し、複数の二律背反する意見があればそれら関係者と粘り強く話しあい、その人たちの間を走り、コンセンサスを取り、まとめ、実現に向けた段取りを素早く進める。




その場面において『自らの知見や見識を説く』なんて意識は邪魔でしかない。



必要なのは、相手の立場に立ったサービス精神だ。



また、課題を解決することと同様に大切なのは、『いかに課題を把握し、見つけるか』でもある。



目の前のドブが詰まって水が溢れているのに、自らの見識を滔々と述べてる場合ではない、『自らの知見を述べたいなら』まずは、目の前のドブの詰まりを直してから言えってヤツだ。




小さな一回の課題解決。

この繰り返しが各議員の地域においての党派を超えた信頼に繋がる。




あの議員の所属している党は大嫌いだし、あの議員とは政治的な考え方もまるで違う。

でも、彼は、地域で困っていた課題に対してキチンと耳を傾け、結果を出した。




自分がそうである、とはとてもじゃないけど言えないが、

しかし、そういう評価をされないと一人前の地方議員とは言えない、との自覚はある。




民進党所属議員は厳しい状況にある。

そんな時だからこそ、中にこもってはいけない、逃げてはいけない。

隠れず、前に前に出て、地道にコツコツと地域課題解決に努めなければならないのだ。