養護学校での生徒の死亡事故 | 神奈川県会議員滝田孝徳オフィシャルブログ「ノーブレス・オブリージュ」Powered by Ameba

養護学校での生徒の死亡事故

昨年の事であるが、神奈川県立みどり養護学校で生徒の死亡事故がありました。

その事故については県ホームぺージに以下のように書かれている。



1 概要

   平成23年12月5日(月)、県立みどり養護学校知的障害教育部門高等部2年の生徒(男子)が体育の授業中に、持久走を実施し、ゴールした後に倒れて心肺停止状態となり、その後、搬送された病院で、死亡が確認された。

2 学校所在地

   横浜市緑区東本郷5-18-1

3 事故発生場所

   東本郷公園(横浜市緑区東本郷4-27)

4 状況

・ 午後1時50分頃 持久走(約1.2㎞)のゴール後に倒れ、心肺停止状態となる。

・ 担当教員等が、心肺蘇生を行い、その後、学校に設置されたAEDを運び対応したところ、一時、自力呼吸が回復した。

・ 倒れた直後に救急車を呼び、病院に搬送したが、再び心肺停止状態となる。

・ 午後4時6分頃、搬送された病院で死亡が確認された。




初めてこの話を伺った時、非常にやるせない気持ちになった。

この仕事についていると多くの方々と知りあう。

結果として多くの方のご不幸の話を伺う事になる。

知っている方ゆえに悲しみを共有する事も多い。



だが、今回の事故にあわれた方とは全く面識はない。もちろん、ご家族御親戚の方や関係者とも全く面識もないけど、何とも言えない感情がこみ上げた。



たぶん、この感情は『社会的弱者』(いい言葉が見つからない・・・少なくても社会的強者ではないだろう。)ともいえる方々に対しての配慮、障がいがある方のご家族に対する支援は政治が責任を持って取り組むべきと強く思っているにもかかわらず、実際には充分な支援体制を中々構築する事のできない『現実』に対する自らの力不足を呪う『悔しさ』からくるものだろう。



余談にはなるが文教常任委員会委員長となり、県内調査の行き先を決定する際に改築計画のない一番老朽化した『養護学校』を調査地として選んだ。理由は障がいがある方を取り巻く環境を少しでも改善したいと思ったからだ。

そして、実際に副委員長をはじめとした各会派の方々のご協力とご理解のもと『老朽化した養護学校』の調査を行う事ができた。



話を戻します。

事故が起きた直後、学校から保護者に状況を説明をする場をもうけると聞き、次の日に行われる説明会に伺うことにした。

そこでの、学校側の説明や保護者からの意見を聞き、何か障がいを持つ方々の環境改善ができればと思ったからだ。

次の日という突然の事であるが、同じ文教常任委員会でご一緒させて頂いている川崎市宮前区選出の飯田満議員にも声をかけた所都合をつけて来てくれた。

ちなみに飯田満議員は信頼のできる方であり、口数は多くないが『ハート』のある優秀な議員だ。



説明会終了後、PTA関係者と少し話をした。

その際に『障がいを持つ子の体力作りは学校在学中しかできない。事故が起こった事で体力づくりの取り組みを自粛して欲しくない。』と言われた。

そして、『持ち運びができる『AED』があれば保護者も安心できるのでは』とおっしゃった。



その後みどり養護学校には持ち運び式の『AED』が県から貸し出される事になった。



社会の大多数を占める人々の幸福を実現する。

これは『政治の義務』かもしれない。



しかし、どんな場面でも社会的弱者への配慮、障がいがある方並びに障がいがある方をお持ちのご家族への配慮を常に忘れない。

そんな社会システムを創っていきたい。



神奈川県議会議員 滝田 孝徳 (中原区)