杏林大学
スーッと自分の目の前を通り過ぎた方がいらっしゃった。
『かわいい利発そうなお子様』を抱っこしていたので、思わず後姿を目で追っていると振り返ってくださり目があった。
すると『滝田さんと同じ大学です。』と言いながら私の前まで戻ってきてくれた。
お話しを伺うと同じ学部の先輩。
外務省の事務次官を経て杏林大学の教授となった『須之部 量三先生のゼミ』だったそうだ。
そして、『応援してます。朝駅で話しているのもいつも見てます。頑張ってください。』と激励してくれた。
嬉しかった。
もちろん、激励を受けたこともそうであるが、同じ大学、あの急な杏林坂を登り通学をしていた方が中原区内にいらっしゃる事が嬉しかった。
普通の大学ならよくある何でもない話だろう。
しかし、卒業した『杏林大学』は昔あった政党ではないが『小さくてもキラリと光る』とも言うべきOBの少ない小さな大学だ。
大学内みんな顔見知り。
コンパクトでアットホームな大学。そして、教授は超一流の方々ばかり。
特に現在も対中国問題の専門家として御活躍されている『平松茂雄教授』の授業は本当に面白かった。難しいことを『シンプルにわかりやすく』話す芸術的な講義には毎回感動させられたものだ。
そして、田久保忠衛先生の『国際関係論』の針を落とすのも聞こえるような緊張感ある講義。
日米関係の重要性を説き、時には『空想的平和主義者』とも言うべき主張を痛快に罵倒する。
遊ぶ事だけで大学生活を終わらせる事もできた中で、『楽しく次回が待ち遠しい講義』と出会えた事は幸せだったと思う。
杏林大学。
今、あらためて思う『本当にいい大学』だったと。
これからは受験シーズン。
不安を抱えながら日々頑張っている方もいらっしゃると思う。
一方、やるべき事が多々あるのに気分が乗らず悩んでいらっしゃる方もいると思う。
辛抱してください。
あと少し。もう少しです。
皆様に暖かい日が来ると信じてます。
神奈川県議会議員 滝田 孝徳(中原区)