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出版社:ダイヤモンド社、著者:岸見一郎・古賀史健
 
「あの人」の期待を満たすために生きてはいけない――
【対人関係の悩み、人生の悩みを100%消し去る〝勇気〟の対話篇】

 世界的にはフロイト、ユングと並ぶ心理学界の三大巨匠とされながら、日本国内では無名に近い存在のアルフレッド・アドラー。
 「トラウマ」の存在を否定したうえで、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と断言し、対人関係を改善していくための具体的な方策を提示していくアドラー心理学は、現代の日本にこそ必要な思想だと思われます。
 本書では平易かつドラマチックにアドラーの教えを伝えるため、哲学者と青年の対話篇形式によってその思想を解き明かしていきます。
 著者は日本におけるアドラー心理学の第一人者(日本アドラー心理学会顧問)で、アドラーの著作も多数翻訳している岸見一郎氏と、臨場感あふれるインタビュー原稿を得意とするライターの古賀史健氏。
 対人関係に悩み、人生に悩むすべての人に贈る、「まったくあたらしい古典」です。(Amazonより)
 
岸見一郎
 哲学者。1956年京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学。専門の西洋古代哲学、特にプラトン哲学と並行して、アドラー心理学を研究。日本アドラー心理学会認定カウンセラー・顧問。著書『アドラー心理学入門』など。
(Amazonより)
 
古賀史健
 ライター/編集者。1973年福岡生まれ。1998年、出版社勤務を経てフリーに。これまでに80冊以上の書籍で構成・ライティングを担当し、数多くのベストセラーを手掛ける。20代の終わりに『アドラー心理学入門』(岸見一郎著)に大きな感銘を受け、10年越しで本企画を実現。
(Amazonより)
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この本の中に、青年の「では、どうすればいいのです?」という質問に対する哲人の答えとして次のように書かれています。

 やはり、共同体感覚です。具体的には、自己への執着を他者への関心に切り替え、共同体感覚を持てるようになること。そこで必要になるのが、「自己受容」と「他者信頼」、そして「他者貢献」の3つになります。
【自己受容】
 自己肯定ではない、自己受容。
 自己肯定とは、できもしないのに「わたしはできる」「わたしは強い」と、自らに暗示をかけること。
 自己受容とは、仮にできないのだとしたら、その「できない自分」をありのままに受け入れ、できるようになるべく、前に進んでいくこと。
【他者信頼】
 「信じる」という言葉を、信用と信頼とに区別。信用とは条件付きの話。信頼とは他者を信じるにあたって、いっさいの条件をつけないこと。「わたしがどうするか」だけを考えればいい。
【他者貢献】
 仲間である他者に対して、なんらかの働きかけをしていくこと。貢献しようとすること。「わたし」を捨てて誰かに尽くすことではなく、むしろ「わたし」の価値を実感するためにこそ、なされるもの。
 
 
【アドラー心理学の揚げる目標】
行動面の目標
① 自立すること
② 社会と調和して暮らせること
この行動を支える心理面の目標
① わたしには能力がある、という意識
② 人々はわたしの仲間である、という意識
 
【普通であることの勇気】
普通であることとは、無能なのではありません。わざわざ自らの優越性を誇示する必要などはない。
 
【人生の意味とはなにか?】
「一般的な人生に意味はない」、「人生の意味は、あなたが自分自身に与えるものだ」。
 
【導きの星】
「他者に貢献するのだ」という導きの星さえ見失わなければ、迷うことはないし、なにをしてもいい。嫌われる人には嫌われ、自由に生きてかまわない。
 
「わたし」が変われば「世界」が変わる。世界とは、他の誰かが変えてくれるものではなく、ただ「わたし」によってしか変わりえない。
 
「いま、ここ」だけを真剣に生きるべき。過去にどんなことがあったかなど、あなたの「いま、ここ」にはなんの関係もないし、未来がどうであるかなど「いま、ここ」で考える問題ではない。

あるがままの自分を受け入れ、全てのことに感謝し、今を精一杯生きるとき、人は自由になり、幸せになれるのだと思います。
 

いったいだれが、あなたをすぐれた者と認めるのですか。あなたには、何か、もらったものではないものがあるのですか。もしもらったのなら、なぜ、もらっていないかのように誇るのですか。(Ⅰコリント 4:7)