那須烏山の市街地を南北に貫く旧国道294号線は、かつては関街道と呼ばれていた。
その両側に連なる街並みは、北から赤坂町、中町、金井町の3町で宿町を構成していた。
宿町の北端には大宝院、南端には妙光寺があり、街道にはそれぞれ木戸が設けられていた。
大宝院があった所は今は金刀比羅神社になっているが、妙光寺は現存している。
町名は街区方式で変わってしまったが、中町の現在の写真がいくつかあるので載せてみる。
中町4
明治時代に編纂された栃木県営業便覧には、この街並みの中に近江に由来する屋号の商家が数多く出てくる。
江戸時代から近江商人がこの地で店を開いたことや関街道を日野商人が天秤棒を担いで行き来していたのだろうことが推察される。
中町5

中町6
この建物の向かい側には、かつては3階建ての旅館があって、柳田国男も泊ったことがその著書の中に出てくる。そのことを知る人は、地元でもあまりいないようだ。その後、やはり近江商人が店を開き、今は更地になって奥行きのある駐車場になっていた。
中町7

中町8
 

いま気になってること