舞台『BLOOD-C~Last mind』を終えてしばし経ちましたが


今作では、幽霊として現れた父親が、娘を温かくも厳しくも見守る


その父親、更衣唯芳役

娘の「信じる道」を行かせたく、黙って見守りたいのはやまやまだが

やはり親…

心配でどうしようもなく、出てきてしまい、口を挟む。

最後に娘の本当の成長を目にし、確認でき、「お前の信じる道をいけ」と、娘の前から消え去る。

父と娘の「本当の別れの瞬間」のつもりで芝居しました。
(ある意味、思い遺すことなく、成仏していったって感じかな笑)



実は、俺的には、もう一つの見方、楽しみ方もできるんじゃないかとずっと思ってて…

実は、優しくて厳格な唯芳の存在そのものが幻。

そんなものは存在してなかった。

小夜の頭の中で、小夜が勝手に作りあげていた幻覚。

彼女が心の中で、「もう一度会いたい」って想いが作り上げたものなのかな笑

最後の、父から受けた刀が陽を切ったが

これすらも幻で

小夜の強い意志が

色んなモヤモヤのの糸や闇や呪縛、自分自身の過去、全てをたち経ちきった。

その強い意志が文人を勝ったのかな

父親が渡したのは刀ではなく、自分を信じる強い意志。


そう考えたら、悲しくて切ない愛のある話だなって思って(笑)



中でも印象に残ってるシーンは
【古きもののシーン】
最初の古きものだから
古きものとはを…表現しないと。
振り付けの先生から色々と振りをつけてもらいました。


【ロッカーから出てくる登場シーン】
実は、台本には、(唯芳、寝ている小夜にちょっかいを出す)とだけ笑

演出の奥さんには懐中電灯だけ使ってと笑

それで、3分ぐらい使って自由にやってくれって笑

今回の唯芳は、ストーリーを進行し、かつ締める存在でいたかったから、後半の説得力の為、あんまりお遊びはしたくなかったんだけど笑

でも、全体のバランスと1幕でもう少し緩いシーンが欲しかったらしく

唯芳に求められました笑

ま、小夜と唯芳の生前の少しほっこりとした関係性を表現しようかなと

昔は親子こんな空気感もあったんだと皆さんに想像してもらおうと。


ま、ロッカーから和服着た唯芳がのっそり出てきて、コーヒー飲んでたらそれだけで面白いけどね笑




今作の更衣唯芳は、説明セリフが多く、ストーリーテラー的な存在でもあって難しい言葉をお客様に伝える。

物語の空気感をバッサバッサ切り替えていかないといけない。

試行錯誤し、難しかったですが
とにかく色々と楽しみながら、本気で更衣唯芳と向き合うことができました!




更衣小夜、我が娘を演じた宮原華音さんも若干19歳で座長として

頼もしく、しっかりとした足で走りきってくれました。

共演した舞台二度ともカーテンコールで涙流しちゃって、可愛らしい一面もありますが笑

それだけ必死にやってきた証拠だと思います。

これからも、もっと上を目指して頑張ってほしいと思います!




最後に『BLOOD-C』を応援してくださったファンの方々、スタッフ、キャストの皆様

本当に有り難うございました!!!