1月14日の個人的な用件が午前中に終わることがわかった土曜日、時間ができるならアイドルを見に行きたいなと検索していました。
ピンキースカイの今日、1月14日のイベントは「ピンスカっちゃう? 楽曲派集っちゃう?」。
浪漫座で東京からのゲストを呼んでのイベントでした。
なるほど、たまにはピンスカもいいなとそのイベントのフライヤーのゲストの名前を見てぼくの目は点になりました。
あのSAWAさんの名前があったからです。
本当のことを言うと、ツイッターのピンキースカイの公式アカウントが、SAWAさんのツイートをRTされていたのですが、そのアカウントを見てもぼくはなぜか信じられず、SAWAというアイドルが他にもいるんじゃないかと検索してしまいました。しかし、佐賀遠征に行くとツイートされているSAWAさんのプロフィールにリンクされているサイトは、まさしくあのSAWAさんで、ぼくは本当にSAWAさんが佐賀に来るのかと驚きを隠せませんでした。それはまるでサガン鳥栖にフェルナンド・トーレスがやって来たときのような、喜びと違和感の溢れた驚きでした。
さて、そのSAWAさんのステージ。
登場前からピンスカが「関東のラスボス」と煽っていましたが、白いドレスで登場したSAWAさんはアウエーの遠慮もあったのか、それともぼくがあまりに巨大なイメージをしていたギャップなのか、控えめにステージに登場されたように見えました。はじめまして、こんにちはってな感じで笑顔を振り撒かれてました。
しかし曲が始まるや、フロアを総立ちにさせたそのステージはまさに圧巻でした。
キュートな地の声を活かしながらも心地よく楽器のように音を奏でる歌声と、こんな近くで見るのが申し訳ないほど大がかりなダンス。銀色のティアラを輝かせたSAWAさんのパフォーマンスはまさに女王様。見上げるしかありませんでした。
ステージで感じたSAWAさんのいちばんのすごさはその空気でした。
個人的な意見ですが、女性シンガーソングライターとアイドルのステージでのいちばんの違いは、共感か提供かと思います。
シンガーソングライターの場合、自分が歌詞を書いた歌を伝えるのですから、ステージから客席に与えようとしているものは、気持ちの共感、シンパシーを与えようとしているなと感じることが多いです。
ただ、SAWAさんはあれだけの楽曲を作っていながら、違いました。まるで90年代のシブヤ系アーティストのような全編英語の歌詞のオリジナル曲「Pink」という曲まで歌っていたSAWAさんは、シンガーソングライターでありながら、そのようなスタイルは微塵も感じさせませんでした。
笑顔でステージに登場してからのスタイルは、一貫して楽しさの提供。そしてその空気は、アイドルのそれよりも徹底されていて、話し方やダンスで、丁寧に作り上げられた世界観は、見ているだけで引き込まれる空気を作られていました。
それでもアウエーであることへの意識は抜かりがなく、一回目のSAWAさんのMCのテーマは「ネイティブな佐賀県民ではない人間の間違った佐賀弁講座」。ぎこちなく佐賀弁を使いながら、今日しかできないMCをやる姿は、まさに贅沢な究極の楽しさの提供で、ぼくは舌を巻いて見つめてました。
もう、本当にすごいの一言でした。
ステージの二十分程度の時間はあっという間でした。
どちらかというとシンガーよりもクリエイターとして評価されている印象も強かったのですが、ステージを見るとそのパフォーマンスは圧巻でした。
いや、しかしです。ネットの動画を拝見すると、DJをやりながら歌ったり、今日はやらなかった曲でもいい曲がたくさん作られてて、ぼくが今日感動したパフォーマンスは、SAWAさんの本来のポテンシャルが100とすると、そのうちの1とか2とかしかなかったと思います。
だけどぼくは、物販でいい年こいたヲタクなのに緊張してすんごいぎこちない顔でツーショットチェキに写ってしまうほどの緊張をするぐらい、その1か2のパワーでSAWAさんの空気に圧倒されていました。
そういえば、初対面だったからかもしれませんが、物販もまさにSAWAワールドといった空気に満ちていて、お話しさせていただいているときも、いわゆるアイドルの接触の「アイドルが身近に感じられた」という感動ではなく、SAWAさんとお話しすることで異世界に連れていってもらえたような、その世界観に酔いしれることのできた素敵な時間でした。
まさに本物。本当にすごい世界。
今日は、このすごい世界に少しでも佐賀で触れることのできた素晴らしい一日でした。