オーダーメイド額装 優しさを額装する | 額装家のブログ

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額装家多喜博子のエッセイとコラム
額装のポイントや制作風景、絵を売ること才能についてなどなど
額装家の視点で書いてみようと思いブログを始めました

「最近趣味で油絵を始めて、初めて描いた絵を兄にプレゼントしたいんです」
初対面の男性はパソコンの画面越しに照れくさそうに笑った。


ご依頼があったのは油彩で描かれた豚の鼻。といっても、お肉屋さんのロゴマークだ。茨城県で養豚農家と精肉店をしているお兄さんのお店がお洒落にリニューアルされたので、そのお祝いに初めて筆を持ったのだとおっしゃった。


長方形のキャンバスなのでロゴを額装するとなると余白を隠してロゴマークをバランスよく見せるのが良さそうに思う。

でも、”初めて描いた油絵”なのだ。油絵と言えばキャンバス。そこにも意味がある。

そしてこれは特別な贈り物として額装の依頼が来たのだ。やっぱりキャンバス全体を見せよう。

ご依頼者の優しさをそのままに。


インダストリアル調に改装されたお店の中で明るく目が引くように背景をピンクにした。

温かみと特別感のある高級なイギリスツイードの生地。リントン社のブランドです。

 

 

 

額縁はリクエスト通り内装に合わせたシンプルな木調を。


お肉を買いにきたお客さんに見つけてもらって会話が弾むといいな。

 

 

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