毎年、行きたくないと想いながらも、しかたなく行く
しかし、仕事を続けるうえでやらない訳にもいかない
又、家内もうるさい
結果はいつも一緒で、コレステロールがなんとか
タバコや酒は控えましょう、と
判り切った言葉が返ってくる
西洋医学には過去3回助けられた
10年も速く生まれていれば20代で死んでいたかもしれない
病院の先生や看護婦さんには感謝はしているが
趣味や嗜好を制限までして長生きしようとは思わない
まぁー年相応にガタがきている
私の竹竿と同じである
弱い処は金物で補強したり
脆くなった竹は、糸をきつく巻き
漆を塗って、まだ使えるぞ!!とアピールする
竹竿が折れるか、私が先か微妙だなー
又、他に目をやると
おいおいお前もか!!とリールが錆びている
10年前のPEラインは艶が無くなり、毛羽立っている
やはり一緒だなー、と何か愛おしくもなる
今ルアー作りに夢中だが
この筆も、彫刻刀も45年前に買ったものである
このセットは幼い頃からの友人、明に渡す予定で揃えた物
明が多摩美大に入り初めての夏、
田舎に帰り、同級生の車の助手席に乗り事故に合う
前日、新宿で一緒に遊び、私の処へ泊まるように誘ったが
まさか田舎へ帰っていたとは思わなかった
二十数年闘病の末、帰らぬ人となってしまった
何度も明に逢いに行ったが
1年、2年、10年と時は過ぎ、辛い見舞いが続いた
そんな私をいつも笑って迎えてくれた明が忘れられない
又、母親の健気な介護、愛の深さの中に、入る隙間も無かった
この筆と彫刻刀は渡しそびれた物
40年間使う事は無かった
今、使うたびに思い出す
両親も一人息子の後を追うように亡くなってしまったが
最後に届いた
明のお父さんの一言が胸に残っている
「本来無一物」先哲の言葉が少し解りかけております・・・・・
私もこの歳になり、ほんの少し解りかけてきたような気がします
人が何かに、ひたすら打ち込む姿がそのまま
「無一物」そのものなのです、とある
しかしルアー・・・・・・・・・・・
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