先週、この竹竿で、イナダやメジナを釣ったが、
途中からぼろぼろの竿の状態で魚を釣り上げた
グリップと竿の繋ぎ目は緩み、穂先を差し込む部分の竹は割れ
中間の竿の部分も虫食いのような穴があき曲がる
仕方なく、巻き上げ時には、竿の中間をもってリールを巻く始末
帰ってから竿の点検
漆に隠れてよく見えなかったが、もう使える状況ではない
しかしこの竿には一番思い入れがある
30年前にボート釣りを始めた頃からの付き合いで
キス釣り用に作ったのが始まり、しかしその前には
田舎の自宅の池で遊ぶために使っていた竹の、のべ竿
トータルでは45年以上はたっている。
昨年作った竹竿も3本あるが、
なぜか1本だけ持っていこうと思うとこの竿になってしまう
グリップとの接続をFRPで固定
キスから鯵、鯖、メジナ、黒鯛、石鯛、真鯛、イナダと釣り物が変わっていく中で
この竿も変わっていった
最初は投げ釣りの竿で、余っているグラスの穂先を使い
いろいろと変えていく中で、現在はカーボンの穂先に変えている
虫食いの穴の修理
なぜ、この竿なのか考えてみると、胴の部分の柔らかさや
脆さがちょうど良い
昨年作った竹竿は竹が強すぎて面白みがない
この竿は大物が掛かれば、カーボンの穂先に同調してしなり
糸が切れそうになれば竹も同じく折れそうになり
ドラッグを緩めるか糸を出すしかなくなる
折れない竿や、曲がりすぎる竿はなぜかつまらない
帰ってからも直す処もなく、掃除しておしまい
この竹竿は竹の部分だけでも3本の竹を継ぎ
外見だけ見ただけではわからない処を補強している
弱い部分にステンレスの細いパイプやシリコンを注入したり
いろいろと手を加えている
FRPを削りペーパーをかけてから糸をまく
今回最後の修理と思い竹の割れや虫食いの穴はFRPで埋め
ガラスクロスを巻いて補強し
仕上げの糸を巻き漆を塗って仕上げる
グリップも冬に向かって寒く、手も滑るので、初めて
スポンジゴムを巻き縛り上げる
人間の手というものは不思議なもので
ごつごつしたグリップでも、手に馴染み違和感はない
羽毛がふれても気が付くほどの繊細さではあるが
グリップを握るとき、鈍感ともいえる無神経さも持っている
最後に何か大物を、この竿に釣らせたい
そこで引退
その前に自分の引退が先かな ?????
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