中学受験と少子化 | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

中学受験と少子化

首都圏は今日から東京の中学受験。今でも寒い朝を思い出します。受験生には力を出し切って、うまく体力を温存して事故なく乗り切っていただきたいところです。
さて、一都三県の6年生は25万人ぐらい。一説によるとその6人に1人が中学受験をするそうです。私はこの率が下がることが、意外に首都圏の出生率を上げるんじゃないかと思っています。もちろん、私の妄想レベルの仮説ですが、中学受験にはカネがかかる。我が家は中受二人、高受一人という状況ですが、小学校から大学入学前までの塾や学費の合計で言うと、中受はやはり1千万円ぐらいかかります。高受コースでマックス使う場合の倍かな、という感覚。
ですから、中受二人が限界と感じている経済状況のご家庭なら、高受に切り替えたらもう一人いけるかな、という感じになる。
一人が限界、というご家庭でももう一人、という可能性が出てくる。
私はそういう意味で東京神奈川の公立高校改革を激推ししています。日比谷、西、翠嵐、湘南などの復活は政策的な要因が圧倒的に大きいのです。べつに中学受験ルートを批判するわけではなく、「中受しかない」⇒「子どもは一人しか無理」という家庭が「もう一つの選択肢を無理なく持てる」という状況を作るのが自然に子供を増やす一つの要因となりうるのではないか、という仮説を持っているからです。
そして、両都県のもう一つの特徴が内申書の軽量化です。実は、中学受験の動機の一つが「内申書のポイントを取るのがしんどい」という事実。であるなら、内申書の軽量化は効率回帰には不可欠ということになります。埼玉でもどうでしょう。
 
もちろん、子育てに金がかかるのは受験だけではないし、都会で中学受験をする人も全国でみても数万人です。ただ、この数万人に0.1人ずつきょうだいが増えればわりと凄いことになる。
 
ちなみに、うちはどちらかというと子供たちが「友達が塾に行くから行きたい」という一言で受験が始まりました。私も配偶者も県立なので手探りの受験でした。三人目だけは「友達が塾に行くから」がなかった。
 
もとより、私立中学は民業なので、そこは慎重に考える必要はありますが…。