弥山(宮島)ハイキングでヘトヘトに | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

弥山(宮島)ハイキングでヘトヘトに

仕事で宮島行きまして、その時の記録です。

 

仕事を終え、表参道(もちろん宮島の表参道)のカフェで海を見ながらPCをいじって次の仕事の準備をしていたら、とても天気が良くなってきた。

たまらず弥山に登ることにする。

もみじ谷の公園が14時40分ぐらい。ロープウェイなんて言葉も脳裏に浮かんだが浮かばなかったことにする。せっかくだからなまった体を動かさねば。

 

さて、山頂の展望台は16時に閉まる。何とかなりそうなので、それまでに着けばよいことにする。

もみじ谷コース(いや、宮島のメインの登山道はだいたい)は基本的に石畳と石の階段で出来ており、最初は緩い坂道から、だんだんきつくなるタイプ。

そもそもたった535mである。余裕のはずなのである。

しかし、だんだんと階段はきつく、荷物がずっしりと肩に食い込む。

余計な文献なんか大量に持ってくるんじゃなかった、PCは小さいのでよかった、とか心の中でぶつぶつ言いつつ、弘法大師ゆかりの霊火堂まで登ると、15時40分近い。急げ急げ。鹿の糞が転がる石段を必死で登る。

なんとか展望台につくともう、15時46分。

間に合った。

 

 

 

 

山頂は絶景で、大竹のコンビナートから呉の街並みまで、展望が広がる。

多島海の美しさを心行くまで楽しめる、まさに絶好の場所。

で、せっかくなのでゆっくりしたいのだけれど、山頂の展望台は16時ぴったりに閉まる。無慈悲に閉まる。どこかの国の総書記より無慈悲である。

 

まあ、仕方がないので、霊火堂まで戻って小休止。

ここは弘法大師ゆかりのお堂でさながらミニ高野山のような山中の伽藍が並ぶ天上の霊場。

 

お札なんかも売っていて、ロープウェイからくるとちょうどいい散歩道なんだろうといった感じ。

下りはせっかくだから大聖院コースを下る。

日は陰り、急にあたりが寒くなる。

 

足元に気を付けてどんどん下ると、まず仁王門がある。これがたいそう立派で、写真を撮ると、カメラも顔認識している。

 

途中で鹿の群れなどもいて、濃密な自然を味わいつつ、あっという間に瀧宮神社が見えてくる。軽く足をひねりながらも、気にせず歩いてきたもののここで17時。

電波もしっかりしているので、ここでweb会議に参加する。web会議をしていると、鹿が寄ってくる。多分、餌を求めているのだろうけれど、こちらは会議なのだ。まあ、会議といっても世耕官房長官の講演と質疑応答なので、私はカメラオフ、マイクオフでひたすら聴く。

会議が終わると、再度歩いて厳島神社へ。もう真っ暗な中で今回の島訪問二度目の荘厳な夜景に見とれる。

 

さて、宮島には何度も行っているのだけれど、実は今回、この前日に島に入っていて、初めて島で宿泊することになりました。

廿日市市役所は宮島の宿泊誘客を頑張っているそうだが、いかんせん温泉のない宮島は日帰りが中心の観光地になっていて、日本人観光客の平均滞在時間は3時間半ぐらいなのだそう。

ようするに厳島神社に行って、もみじ饅頭を買って、焼き牡蠣をつまんで帰るのである。

 

実は今回、夜の宮島を探検を、と意気込んでやってきたのであった(あくまでも仕事がメインですW)。

昨夜、22時過ぎに私は宮島の海沿いから厳島神社、さらには表参道をじっくり徘徊した。

 

これがなかなか面白い。

足もとに太った猫がいるなあ、と思ったら狸で、携帯のカメラを向けると脱兎のごとく走り去る。

ベンチに座ってふと殺気を感じて後ろを向くと鹿が真後ろにいる。

海岸に降り立つと海鳥がギャアギャア言いながら飛び立つ。

なんというか生き物の気配が濃密なのだ。

そして、鳥居は今、修繕中なのだが、律儀にもライトアップはされていた。

 

マスクドピカチュウならぬマスク鳥居というのもコロナ禍らしい。

宮島をご存じの方はわかると思うのだけれど、鳥居のところの角を曲がると、本殿が見える。

角を曲がって暗闇の中に浮かぶ厳島神社の本殿を見た瞬間、思った。

「うわっ、荘厳そのもの」

 

 

 

もはや、立ち尽くすしかない。

ちなみに、生き物の気配は濃密だが島は基本的に静寂に包まれている。

だから、対岸の山陽本線の電車の音がはっきり聞こえたり、フェリーのアナウンスも全部聞き取れる。

一瞬音がして、静寂に戻る。

この静けさこそが島で夜を過ごす醍醐味なのかもしれない。

いや~儲けた儲けた。そんな感じでホテルに戻った。

 

それが前日の夜。実は前日の夜は曇っていて、星が見えなかった。

 

二度目の夜はというと、満点の星空を楽しむことができた。

宮島で一泊、それは観光で来ると選びがちな「広島市内のお好み焼きナイト」とはまた違う、価値あるひとときである。

いや、ぜひ、宿泊すべきである、と心からお勧めしたい。

 

私としては、仕事も、担当した班のグループワークがなかなか良くて、いろいろとコミュニケーションもできて、万事良し。

 

そう独り言ちてフェリーを降りた。

 

ちなみに、2日経ってもあちこちが痛くて、特に少しひねった足首は最悪な状況。

加齢というのは残酷なものです。