議長あてに5月8日付の退職届を提出しました。 職員不祥事の責任を取らせていただきます | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

議長あてに5月8日付の退職届を提出しました。 職員不祥事の責任を取らせていただきます

本日、議長あてに5月8日付の退職届を提出しました。 一連の職員不祥事の責任を取らせていただきます。

 

今回の不祥事が発覚した発端は、窃盗の被害者の親戚の方から、「役所にお金を預けてあるが返ってこない」という申し出があり、この申し出を受け、関係職員が私に相談したことにあります。関係職員からは、自主的ではなく、この被害者の親戚の方からの苦情を引き金として相談があったということが重要です。つまり、この方からのお話がなければ、事件は発覚することなく、被告も何事もなかったかのようにそのまま職務を続けていた、ということになります。これは大変恐ろしいことであり、私としては、何らかの不審な点に誰かが気づいた時点で情報を得ることができれば、より被害が少ない時点での対応ができたのではないか、という観点から、「職員が申し出やすい職場環境」を作れなかったことについて、大変残念に思い、反省しています。

被告の任命責任とともに、このような事情も併せて、私としては職を辞することを決意しました。

 

また、このタイミングについて、疑問に思われる方も多いと思います。もともと、この事件の判決は昨年の5月頃に出る予定でした。それを踏まえて事件への対応を素早く終わらせ、私も職を辞するというイメージを持っていましたが、コロナ禍の拡大で裁判が大幅に延期となってしまいました。その後、今年のはじめに裁判が終わる可能性が出てきました。そのため、再度、同様のことを検討しましたが、被告側の弁護士の変更や再度の緊急事態宣言により、裁判は再び大幅に延びることとなりました。その際に早期の辞職も検討しましたが、緊急事態宣言下で辞職することについては課題もあり、辞職を判断するに至りませんでした。

 

さて、現状では私の任期中には判決は出ないことが明らかであり、最終的な判決は6月から7月が想定されます。このため、私としては23日に予定されている論告*をもって、関係職員のうち、明確に公務員法、刑事訴訟法等に違反が認められる職員について処分を行うとともに、私自身もこれを機に職を辞することにしました。 一方、今もコロナ禍は続いており、市長任期の長期の空白は望ましいことではありません。そこで、現状の和光市の最重要課題であるワクチンの集団接種が始まる5月8日までは市長としての職務を務めさせていただきます。また、関係職員の処分についても、繰り返しになりますが、刑事事件関係については任期中に明確にし、公表します。 なお、薄々は異常を察知しつつ報告しなかった職員については、たまたま担当者として被害者の家族の方の申し出に直面し、私に相談した職員だけが責めを負うというのは不公平であり、線引きが難しいことから、今回の処分は私の辞職をもって代えさせていただきたく存じます。

 

*これはあまりないことで驚いたのですが、論告が延期となりました。もちろん、事件に関する裁判所が把握する事実関係がさらに大きく動くことはないと思われますが、現在、情報収集中です。(4月23日)