「幼児教育・保育の無償化に関する協議の場 幹事会」に出席し、意見陳述しました | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

「幼児教育・保育の無償化に関する協議の場 幹事会」に出席し、意見陳述しました

3月2日、「幼児教育・保育の無償化に関する協議の場 幹事会」の第6回会合がWEB開催され、全国市長会を代表して、社会文教委員会委員長の吉田・本庄市長とともに、「子ども・子育て検討会議座長」として出席しました。

「内閣府の嶋田・子ども・子育て本部統括官からあいさつの後、幼児教育・保育の無償化、幼児教育・保育の無償化の対象とならない多様な集団活動等への支援の在り方、認可外保育施設の質の確保・向上に向けた取組について、内閣府、文部科学省、厚生労働省から説明を聴取し、本会出席者等から意見陳述の後、活発な意見交換を行った」のですが、詳細は後日、議事録として公表されます。

下記は私のメモ等からのざっくりした概要です。

 

知事会代表の三日月滋賀県知事からは、急速に進む少子化への危機感とともに、外国人や外国系の住民が多い滋賀県ならではの「外国の保育士相当資格を持っている人を雇う認可外保育所」の課題などについて、問題提起がありました。

吉田信解本庄市長からは、特に幼稚園類似施設の法令上の位置づけ、費用負担割合の改善などについて、提言がありました。

町村会の代表である太田長八東伊豆町長からは、無償化に関する財源負担への感謝の言葉などがありました。

私は1巡目は

「認可外保育施設の質の確保・向上については、これまで国と地方が進めてきた認可保育施設での受入れ拡大が大きく進んでいる。今後もこの流れが両者の協調の下で進んでいくことを強く望んでいる。認可外保育施設については、順調に認可園への移行が進んでいる。一方で都市部を中心に認可園に入園できずに待機となっている児童がまだ多数いること、また、認可外保育施設が待機児童及び、いわゆる平日日中に働く労働者以外の多様な労働形態の保護者のお子さんを柔軟に受け入れている実態を踏まえ、認可外保育施設が認可外のまま質を高めるという方向性についても意義を認め、認可園の基準と同等の質の確保を目指して十分な支援をしていただく必要がある。

そのうえであらためて申し上げるが、今年の秋に行われる無償化開始2年後の見直しに当たっては、認可外保育施設に対する指導監督の実施状況や質の改善状況、課題等を正確に把握するとともに、広く情報提供していただきたい。これまでの支援策の効果を検証したうえで、都市自治体ともしっかりと議論し、成案を得ていただきたい。

また、ベビーシッターについては、無償化の対象となっているベビーシッターが極端に少なく、一般の保護者にとっては制度が使いにくい状況である。保育者にとっては、無償化のスキームを使うよりマッチングサイトに登録するインセンティブのほうが強いため、マッチングサイト自体の質と、マッチングサイトを通じた保育の質を高める必要がある。先日は某マッチングサイトがらみの性犯罪が報道された。マッチングサイトについては厚労省の委託事業でガイドライン適合状況調査サイトというものがあるが、今回犯罪を犯したベビーシッターを仲介したマッチングサイトもこの適合状況サイトでは7項目中6項目が〇で、他と同様であり見分けがつかない。認可園ですら虐待事件などが起こっている状況の中、マッチングサイトをバーチャルな保育園に擬して考えるなら、政府として、マッチングサイト事業者への監査や充実した研修の要件化などより強いアプローチが必要である。

導入時の財源については全額国費ということで負担していただいたが、その後の経費は交付税措置ということで、不交付団体は待機児が多いケースが多いにもかかわらず持ち出しが多くて苦慮している。今後、特に大きな負担がある際には国費でご負担いただかないと納得しがたい。」

という趣旨の発言をしましたが、吉田本庄市長と三日月滋賀県知事から2巡目に、交付税措置問題について強い援護射撃があり、大変心強く思いました。

私からは2巡目に、認可園ですら密室で保育士間のいじめやパワハラがあったり、子どもへの虐待が起こるのだから、ベビーシッターやマッチングサイトについては国のグリップは必須である、という趣旨の意見を述べました。