「女性が活躍できる社会にしないと日本は沈没する」のに女性活躍の足を引っ張る人々
森さんに続き、経済同友会のえらいさんからも不穏当な発言があり、あらためて根深い社会の闇を感じているところです。
ただでさえ、女性は空気を読み、周囲の様子を見ながら職場で、社会でふるまっているというのが実態です。
また、実力があり、周囲から期待されているのに手を挙げてくれない、指名したら固辞する、よく確認したら、配偶者を支えるため、とか勘弁してくれ、という感じです。
先日、あるツイートが大きくバズり(ネット用語、注目されること←この注を入れないといい年して、という陰湿な陰口を言う人がいる。皆さん常識なのにね)ました。
ツイート主は、いわゆる過重労働の会社に勤める男性の配偶者がいる会社の人なのですが、いわくそこのお子さんが熱を出しても男性の方は絶対に会社を休めないので、必ずその同僚の方が休む。結局過重労働の会社の影響で、勤める人の配偶者の会社の人に迷惑が掛かっている、というものでした。
これは公務員の組織の長をやっていると常々感じることで、特に女性職員が増えている現在、私も顕著に感じることです。
特に前記の同友会企業の多くもそうなのだろうと思いますが、とにかく仕事が厳しい民間企業は休ませてくれないので、女性公務員の配偶者が民間企業だと、往々にして民間に努める男性社員ではなくて配偶者である女性公務員が毎度毎度休みを取るのです。
休み自体は権利ですから、取ってもらうのは構いません。
ただ、これがキャリア形成にもじんわりと影響を及ぼしてきます。
女性が「責任のあるポストは避ける」状況が本当にあるとしたら、その要因の一つになりかねないからです。
もちろん、夫婦で登り詰める、というケースも、どちらかが登り詰めるのを配偶者が支える、というケースもあり、それは考え方だと思います。ただ、必ず女性は男性を支える、となると誰もが変だな、と思いますが、実際にそういう傾向があるのも事実です。
森さんや同友会のえらいさんがまずいのは、その感覚の古さがどういう影響をこれまで女性のキャリア形成に与えてきていて、また、今も影響を及ぼしているか、という視点で考えた経験が皆無であり、今も無自覚に女性のキャリア形成を踏みにじっているからです。
そして、今、あらゆる組織が女性の活躍なしには良い仕事をできない、そんな時代なのに、社会的に成功して上がりのポジションにいるレジェンドが社会の足を引っ張っている、そんな状況だから私もこんないやらしいことを書かざるを得ない。
困ったものです。
「女性が活躍できる社会にしないと日本は沈没するよ!」
と叫んで駄文を閉じます。