2020年も大変お世話になりました(プチ未来予測付き) | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

2020年も大変お世話になりました(プチ未来予測付き)

令和二年も今日で終わり。

今年はコロナに振り回された一年でしたね。

まず、大変な一年を皆さまが無事に生き延びられたことを心からお慶び申し上げます。

 

さて、1月末には武漢からチャーター便が来る、という報道をボーっと見ていたら内閣府から電話があり、和光市内の国有施設で経過観察をやるから、と言われて突如、じゃあどういう注文を付けたら市民の安全と心の平安を守れるか、と役所で議論して国側にいろいろと要望するところからコロナ対応が始まりました。

次にクルーズ船の無症状者を送り込むから、と言われ、これは武漢よりハードルが上がりましたが、また、いろいろと注文をつける対応。

その間、国有施設内で滞在された方のお世話をしていた内閣府の職員が亡くなるという悲劇もありました(あらためて心からお悔やみ申し上げます)。

消防の救急隊員が運んだ方が新型コロナ陽性だった、なんてこともありましたね。消防署も本当に苦労しました。

 

次に学校をいきなり休みにしろ、という国からの要請。和光市としては一日休校に入る日を先送りにして、その間に休校期間中に向けた準備を充実することができました。

その後は国有施設の研修などの対応があり、「さすがに無理でしょ」という要望では知事にも多大なお力添えをしていただきました。

ばたばたしているうちにこの時期に市内で陽性の方が出て、そこからは他の自治体と似たような展開でしたが、緊急事態宣言明けの学校再開では、いち早く対策を踏まえた分散登校と、他市に先駆けたサーモグラフィーの確保、全市立学校への展開を行うなど、日々必死でした。

併せて事業者向け、困窮者向けなど、経済対策、生活支援や医療機関への支援では、政府の補正予算が不交付団体に薄く、財政力指数が低いほど手厚く配分されたために、基金を活用しながらまさに、綱渡りで施策を展開してきました。

この財政の問題については地元の穂坂代議士、西田参議院議員をはじめとする国政の議員さん方にお力添えいただき、地元ルートで問題提起するとともに、市長会ルートでも苦言を呈し、二次補正では若干の改善を見ました。若干ですが。

夏ごろから国有施設での研修の再開の打診がありましたが、試験など特別な場合に集合するとして、その際の体制については私も危機管理担当とともに現場を確認し、研修生と地域の方々の安全やハートの問題をクリアする努力をしました。

また、今年は初めて私の声で防災無線により、緊急事態宣言に入るときから注意喚起や情報伝達をさせていただくとともに、和光市公式のYouTubeチャンネルでも市民各位に語りかけさせていただきました。

市内の広報掲示板も多用する一年となりました。

実は私の声での放送は、従来なら台風や震災などに関して行うことを想定していたものでした。新型インフルは考えていましたが、コロナはまさに想定外でした。

市の仕事というと、基本的には権限に基づくものが圧倒的に多いのですが、今年はこのコロナという基本的には国県の範疇に属する仕事で権限はないのだけれど頑張る、的な仕事が多くて、まさに職員とともに手探りで仕事をしてきました。

そして、何より環境が激変したのが人と人との距離。私も政治家の端くれですが、政治家というのは人とねちねち会ってなんぼの商売です。それが会えない、距離がある、マスクをする、ということのダメージは本当に大きかった。

これからもしばらくこんな状況が続く中で、悩みは深まるのですが、市役所としてソーシャルディスタンスを訴える立場ですから、ぐいぐい人に会いに行く、という状況は心苦しいというか難しい。

来年はさらに悩ましい一年となりそうです。

まあ、とにかく慌ただしい一年でしたが、一つだけ鬼が笑う来年への予想を一言。それは、あと一年少しすると、そこからしばらくは検温と併せて「予防接種歴」を何らかの形で確認して会場に入ってもらう、という形のイベントが増えるであろう、ということです。

また、場合によってはパスポートやマイナンバーカードなどの公的な証明で予防接種歴を示すことになろうとも思います。

オリパラに間に合うかは別にして、オリパラだって二回接種とPCR陰性のダブル証明の人を検温して会場に入れれば、やれなくはないだろうと思うんですよね。

このパターンで入国手続きも簡略化できるでしょう。

(ちなみに、予防接種の体制づくりには国の財政保障の下、全国の自治体が取り組んでいるところです。)

鬼も笑ったところで、皆様のご厚情に(特に現在も頑張っていただいている医療関係者をはじめとする社会を支える皆様に)感謝申し上げてご挨拶といたします。

良いお年を。

 

(写真は東京オリンピックの聖火トーチと。)