市内の六年生の皆さん、ご卒業おめでとうございます! | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

市内の六年生の皆さん、ご卒業おめでとうございます!

市内の六年生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。コロナウイルスの影響で、いつもとは違う、大変な卒業式でした。
今日の皆さんへのメッセージでは、50周年を迎えたドラえもんのお話を書きました。ドラえもんの道具は、実際にはドラえもんから与えられるのではなく、みんなで作るものだ、というお話でした。

さて、実は、ドラえもんの物語では、ドラえもんの道具がのび太の悩みを解決する、とは限りません。むしろ、道具がのび太をダメにすることもあります。なぜなら、道具があれば物事が全部済んでしまうわけではないからです。のび太が失敗するのは、何のためにそれをやるのか、をのび太がちゃんと考えないから。

ドラえもんはロボットだから、(嫌味は言うものの)言われたことを基本的にそのまま受け止めます。計算に手こずるのび太に「でん子ずのうつき自動ボールペン」を用意する。この道具、確かに宿題は終わるけれど、のび太の本質的な、つまりメインの課題は解決できません。つまり、この問題解決法は本当はハズレ。

マンガだからそれでもいいのですが、実際に役に立つためには、多分、ドラえもんの機能を高める必要があるんだろうな、と思います。
勉強しても疲れない薬を渡すとか、正解するためのヒントを出してくれるボールペンを渡すとか…ドラえもんではなくなりますけどね。

一方で、ちょっとずれた発明品が次から次へと出てくるのもドラえもんの魅力。
そして、ズレた道具とのび太の失敗から、楽をしようとしたらダメ、ということを教えてくれるのもドラえもんの魅力。

50年続いているドラえもんから私がいつも学んでいることは「人間、わかっちゃいるけどやめられないんだよな」という事実を踏まえて、「でも、少し頑張ってみようかな」と思ってひと踏ん張りすること。
何でも完璧にはできないのは凡人である私も同じこと。でも、少し頑張れば、少しいい明日になる。
藤子不二雄先生のメッセージもそういうことなのではないか、と勝手に解釈しています。

ご家族の皆様にはストレスフルな卒業式だったかもしれません。ご協力に感謝申し上げますとともに、これからも、なかなかすっきりとコロナ問題が解決する雰囲気ではないことから、引き続き濃厚接触とならないための三つの備えにご協力いただけますよう、お願い申し上げます。