ウイルスの「再燃」とは?〜新型コロナ | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

ウイルスの「再燃」とは?〜新型コロナ

大阪の女性の感染者が再発症したケースが話題になっています。
その際に、「再燃か」という耳慣れないキーワードをご覧になった方がおられると思います。
この再燃について、少し長くなりますが説明にお付き合いください。

ウイルスというのは細胞とは構造が違い、DNAかRNAのどちらかとそれを取り巻くタンパク質の殻でできていますが、体内に入ってしまうと殺すことは困難です。
(よって、ウイルスを標的にした薬は基本的に増加を抑制する薬です。)
また、ウィルスに罹患しても症状が出ないケース(無症状キャリアと言います)がありますが、ウイルスは宿主なしには生きられないため、基本的にはそれが本来の姿であろうと言えます。

さて、人間の免疫機構はウイルスを異物と認識できれば、これを排除しようとしますが、はなっから体に悪さをさなくて、異物と認識しないなら、日常生活は淡々と過ぎていきます。

また、異物と認識した悪さをするウイルスを殺すために熱が出たりするわけですね。
そして、一旦熱が出たりしたものの、何らかの要因でウイルスがいても普通に暮らせる状況になるケースもある。
ただ、ヘルペスでよくありますけど、体調が悪いと増えて身体に悪さをするケースがあります。
ヘルペスのケースを医学的に再燃と呼ぶかは知りませんけど、今回のケースはヘルペスのように再燃した可能性が高いです。国はおそらく、患者さんの血液検査で再発後のウイルスの遺伝子は把握したと思います。そして、「再燃か」と報道されているから、身体に潜むウイルスが再び悪さをしたケースと思われる、と記者にはレクチャーしたと予想できます。
再罹患ならそう報道させますからね。

「再燃」の構造はご理解いただけたとして、再燃はウイルス疾患ではよくあることです。また、中国では多数の再度の発症があり、知見が蓄積されていることと思いますので、期待できますね。