気象キャスター今村涼子さんによるわこう水防災セミナー | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

気象キャスター今村涼子さんによるわこう水防災セミナー

今朝は、テレビ朝日「スーパーJチャンネル」気象キャスターの今村涼子氏の講演が坂下公民館で行われ、地域の方々が水害への備えについて学びました。

まず、「2100年の未来の天気予報」という映像とともに、今村さんが生で予報番組をやりました。
以下、講演のメモです。

研究機関のシミュレーションによる予報を生々しく、本当の番組のように伝えます。猛烈な暑さ、猛烈な台風の予報はしかし、激烈化する今の天気のイメージからはそんなにかけ離れているわけはありません。
まず、その振り返り。この2年だけとっても、2100年に近い状況が見て取れます。
2018年7月は、西日本豪雨で死者が200名以上出たり、熊谷では41.1度を記録。9月には、台風21号で関西空港が水没しました。
2019年、今年はというと、9月に台風15号が来て、千葉では暴風57.5メートルという猛烈な風が吹き、大規模停電の被害が続きました。つづく10月の台風19号では、死者90名以上という大きな犠牲が出ました。
荒川の岩淵水門は12年ぶりに閉じ、過去最大の12都県に特別警報が出ました。

次に気象庁のホームページの活用について。
警報のページでは、危険な時間を確認できますのでチェックし、確認した情報で早めに避難する。
警戒レベルも常にチェックします。特別警報が出たときにはもう遅い、と考えたほうがいいでしょう。

高解像度降水ナウキャストも数時間先の予想までわかるので、役に立ちます。
危険度分布もチェックしましょう。
河川の危険度分布も大切です。
指定河川洪水予報は、氾濫注意情報から氾濫発生情報まで四段階になっています。

国交省の川の防災情報ページも要チェック。
水位の観測所の情報を見ておく。
近くの水位だけでなく、タイムラグにも注意し、上流の水位もチェック。台風19号では、稲敷市において、24時間後に最大水位を記録しました。
大河川ほど要注意です。
千曲川では、タイムラグにより被災した人がいました。13日、雨がおさまってから帰宅したところ、洪水で孤立、というケースです。
長野市内でも上流の降雨とは、6時間のタイムラグがあります。
一方で小さい川は一瞬で水位が上がります。神戸市の都賀川では平成20年、突然増水し、10分で1.3メートルも水位が上昇し10名が犠牲になりました。

次に、実際に和光市のハザードマップの確認。洪水浸水想定は千年に一度の最悪の雨の想定ですが、現実とかけ離れたものではありません。
和光市も最大で5メートルの浸水が起きます。

マイタイムラインを作っておこう。
ハザードマップの「避難生活便利グッズ」は備えるために便利です。
避難所ですが、絶対に行かなければならない、とは限らない。高台の友人宅に行くなど柔軟に備えてください。
自分のいる場所の危険度を知ることが一番大切です。必要なものは早めに準備をしましょう。

千葉の暴風、大停電の経験から、3つの満タンをお勧めします。それは風呂の水、携帯や予備バッテリー、車のガソリンの満タンです。

水平避難と垂直避難も覚えておきましょう。

次に、全員避難とは危険なところにいる人が全員避難するという意味で、危険なところにいないなら、避難の必要はありません。

水の中の避難は危険です。成人男性で50センチぐらいまで。基本誰でも、膝を越える水位だと避難は危険です。
また、車での避難は危険です。

過去になかったことが起こりうる時代です。
能動的に情報収集を、能動的に避難行動を。
10回の空振りが11回目にやってくる【その時】命を救うのです。