加藤年紀著「なぜ、彼らは「お役所仕事」を変えられたのか?」書評
「なぜ、彼らは「お役所仕事」を変えられたのか?」が売れています。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4313150994/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4313150994&linkCode=as2&tag=sidebar111-22&linkId=9dcdb06ff01b421ac7e2c8bc6c8a0307
著者である、ホルグの加藤年紀さんとの出会いはある人の紹介です。
会社を辞めて、頑張っている地方公務員を応援するサイトを作った人、という紹介に絶句したことを思い出します。それ自体に関して、マネタイズの可能性を一切感じないだけでなく、あまりにもテーマが地味で硬くて、ときめかない。
ただ、やってくれるならそれはありがたいことで、私も首長としてインタビューを受けたり、おもしろい仕事をしている地方公共界隈の人を紹介しつつ、首をひねっていました。「あの人、食っていけるのか!?と。」
ただ、頑張っている公務員や政治家を紹介するサイトはだんだんコンテンツが充実し、話題にもなり、地方行政界隈では名の知れた存在になり、という流れの中で、ついにこの本が出るから和光市役所の山本亨兵さんを出していい?なんて問い合わせが来て「もちろん!お願いします!」とお返事しました。
いつの間にやら、インタビュアーとしての力量も高くなり、実際にまとまった本を読んでみると、いい仕事をしていて、突き抜けた公務員たちが活き活き描かれている!
一人ひとりの事例は読んでいただくとして、本書を一貫して流れるのは公務員のやりがいとか、地域に貢献するマインド、周囲との関係性の苦労と突き抜けられた要因が具体的に描かれているのがいい。
本書を読んでいただきたいのは職員、地方公務員という仕事に興味がある人、となりますが、地方議員にも手にとってほしいな、と思います。
市長になって、役所の中の人という立場と政治家を兼ねてみて、議員の時に見えなかった、見えにくかったけど、こういう風に役所の人は苦労していて、だから仕事が進まない、とか、いろんなことが見えましたが、本書にはいろんな議員向けのヒントがあります。