「親子関係の脳科学」~理化学研究所の一般公開より
理化学研究所の和光地区一般公開、今回は、脳科学中央研究棟だけを攻めてみました。
特に興味深かったのは親和性社会行動研究チームの「親子
このチームはほ乳類の親子関係の研究を通じて人間の親子関係を理解し、支援することを目指しているそうです。
さて、哺乳類は生まれてしばらくは自力では生きていけない生き物です。そこで、子供には「愛着行動」があり、親には「養育行動」があり、そのための神経回路があること、それをうまくやるにはさらに、経験や学習が必要でもあります。
この研究室では、親子関係の相互性や、子育て中枢について、分子機構の観点からの養育経験の重要性、父性の目覚めのメカニズムなどを研究しています。
ちなみに子育て中枢をつぶすと、そのマウスは育児はしないそうです。
父も母も子育て中枢がありつつ、しかも、元々父や母なのではなく、ニューロンへの刺激、つまり、適切な経験がなければ母性も父性も適切には育たない、ということがよくわかりました。
ただ、あくまでもこられはマウスでのお話。
この研究室ではマウスでの研究を踏まえ、養育者支援により虐待を減らすことができれば、と考えているとのこと。
期待できますね。