地方自治と住民投票1
統一地方選が近いので一言。
地方議員にもいろいろな思想の方がおられますが、立候補される方にどうしても大切にしていただきたいのは地方自治の精神。
自治を擁護し、自治に立脚していただきたいということ。
今般の沖縄の住民投票にかかる木村草太氏の乱暴な物言いを見て、ああ、憲法学者の一部は地方自治なんかどうでもいいんだ、と痛感しました。
そもそも、自由の濫觴は地方自治にある。即ち、地方の貴族や都市の富裕層が王から勝ち取った様々な自由、ある種の利権に源流があり、これ無くして現代社会では常識の財産権や身体的自由なんてものは生まれなかったわけです。
沖縄の自由に関する運動の是非については、外部からは何も言いません。沖縄の人々が判断することだから。ただ、住民投票を全県で実施させたいからといって、団体自治をないがしろにするような発言を軽々に行うような憲法学者とそれを利用する一部マスコミの存在は本当に残念です。
木村氏、色々と屁理屈をこねてますけど、原理原則で考えて、どうなのか。皆さん考えてみてくださいよ。
仮に住民投票を成立させたいにしても、県が自らやる方法はあるし、選挙人名簿ぐらいは候補者のように手で写せ、ではなく、データ提供するでしょう。賛成派の市から人を借りてもいい。
むしろ木村草太氏のような屁理屈をこねて自治をないがしろにする勢力に与することは、回り回って自治を台無しにする行為です。デニー氏も往生際が悪い。
仮に市町村の事務返上を認めない、という恫喝をするなら、筋を通すなら、沖縄県もまた、政府に対する事務返上カードは未来永劫行使しないことです。
政治家は、政治は筋を通してなんぼ。そして、地方政治家には自治を守ることについて、筋を通していただきたいのです。
もっとも、憲法学者も多くは筋を通す人間だと信じますけど。