今日はマグナカルタの日
今日はマグナカルタの日。これで801年。
ちなみに、マグナカルタというと日本国憲法のようなものを思い浮かべるかもしれませんが、雑多な王と貴族やその他有力者との契約なので、意外な条文がたくさんあります。
たとえば、最初に成立した1215年版の8条には、寡婦が再婚を強制されないことが、30条には勝手な馬や荷馬車の徴発の禁止が、35条には升目の統一が書かれています。
大切なのは、まず、王と対立した貴族や有力者たちが王と契約書を交わしたこと。権力に明文化された鎖をつけたことなのですね。
さらには「イギリス憲法史全体はマグナカルタへの注釈である」と言われるように、マグナカルタは時代を下るとともにその内容の如何を超越して、神話として影響力を持つに至ったわけです(プラクネット『イギリス法制史 上巻』)。
今、自民党政権の憲法に関する一連の仕事に文句がある政党政治家や学者が論陣を張っていますが、このぶつかり合いのプロセスこそが、私たち日本人に憲法と言うものの豊かな実りをもたらしてくれることと思います。
国民的な議論をすることで、これまでうやうやしく神棚に上がっていた「きれいな置物」としての日本国憲法にようやく血が通い、命が吹き込まれます。
そして、両者のつばぜり合いを超越した頭上にマグナカルタは燦然と君臨するわけです。
(最後はマイケル・ムーアコックをパクりました。)