ゲーム理論の大御所逝去で考えたこと | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

ゲーム理論の大御所逝去で考えたこと

ジョン・ナッシュ死す。
国の財政赤字垂れ流しも、ふるさと納税のお土産合戦も、子ども医療費のサービス合戦も、回り回って自分たちの首を絞めるのだけれど、それでもエスカレートするわけはゲーム理論で説明できる。


施策の効果と、その財政的な影響が同時に出ればわかりやすいけれど、実際には施策の直接的な効果や現状がまず出て、その財政的な影響が回り回っているうちに、政治家も職員も責任ある立場ではなくなっているだろうから、それを有権者の大多数が見抜けないという仮定の下では、両者の採用すべき戦略はというと、その場の人気を取り繕うべきなのですね。
その悪弊を断ち切る試みが「健全財政条例」というわけです!
(国でいうと財政責任法。)


和光市議会でも「借金してでもやるべきだ」と勇ましいものの、その実は財源については何も考えていない、という質問が過去にもありましたが、そういう思考回路こそが次世代にツケを回すのです。


ナッシュの逝去を機に、ゲーム理論への理解が深まることを祈ります。


以下は朝日新聞の記事より引用
~1994年のノーベル経済学賞を受賞し、その半生が米映画「ビューティフル・マインド」(2001年)のモデルとなった米国の数学者ジョン・ナッシュさんが23日、米ニュージャージー州で交通事故で亡くなった。
(中略)
 米ウェストバージニア州出身。統合失調症を長く患いながら研究で実績を上げ、「ゲーム理論」の論文が評価されてノーベル賞を共同受賞した。すべてのゲーム参加者の戦略が、他の参加者の戦略に対して最適な状態は「ナッシュ均衡」と呼ばれている。
(以下略)~