HondaとSONYの幻のコラボレーション!? | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

HondaとSONYの幻のコラボレーション!?

知らなかった意外な歴史やエピソードに触れる瞬間があります。
ここのところ、市役所ロビーにHondaのバイクを展示させていただいたこともあり、あらためて和光への進出を決断した本田宗一郎さんやそれを資金繰り面で支えた藤沢武夫さんのエピソードを随分いろいろと調べたのですが、それでも実際にバイクが来て驚いたことがあります。

それはバイクと一緒に展示されている発電機E80のこと。



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これはE40という発電機の発展形なのですが、そもそもE40は本田宗一郎さんが井深大さんとの交流の中で「携帯用テレビの電源を探している」という話を聞き、「じゃあうちが」ということで開発を命じたものなのです。
結果的にはソニーの携帯テレビの発電機、というコラボは実現しなかったのですが、いま、携帯用発電機でマーケットをけん引するHonda発電機事業のルーツがソニーとの関係にある、という史実にはソニー世代の私としては大変驚かされるとともに、嬉しくもなりました。
それを実は写真の展示説明で初めて知ったんです。

日本のクリエイティブなメーカーとして、私が就職活動をしたバブル末期には絶大な人気を誇った両社。両社ともに国内もさることながら、ワールドワイドで輝いていました。
しかし、その後、両社は明暗を分けていくことになります。
GE型のM&Aとアメリカ式の委員会制度の導入でいわゆる経営学の教科書のような方向に突き進んだソニー。そして、Hondaは合従連衡から距離を保ち、自動車メーカーとしては例外的にホンダイズムを貫きました。
そしてどうなったか。Hondaは合従連衡の嵐を独自路線で切り抜けました。ソニーはというと、経営者の失策もあり、一番大切なソニーらしさを喪失し、一時期、深刻な業績低下に悩まされます。幸い、ソニーの業績も回復するとの報道があり、本当にうれしく思います。ソニーらしいソニーを私たちの世代は待っています。

いずれにしても、その時、コラボが実現していたらどんな展開があったか、思うと少し残念な気もするのです。
あらためてこの展示板の写真を見ながら、ふと、そんなことを思いました。

http://www.honda.co.jp/generator/interview/