ハイゼンベルクの谷 | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

ハイゼンベルクの谷

先日、機会があり、理化学研究所で核図表等について勉強する機会がありました。

元素を、縦軸を陽子数、横軸を中性子数、高さの軸を原子核の結合エネルギーとして、表したものが核図表であり、安定的な原子核が存在する位置をプロットすると谷底のよう見えます。

これはドイツの物理学者にちなんで「ハイゼンベルクの谷」と呼ばれています。



和光市長 松本たけひろの「持続可能な改革」日記-ハイゼンベルクの谷



この様子を理化学研究所では3万個のLEGOを使って表現しています(実物は研究所内にあります)。理論的に存在しうる物質がここには表現されていますが、谷底の黒いところが安定している物質であり、発見されている範囲は赤と緑の範囲内であるということ。また、緑は理研で発見されたとのことです(これはすごい)。


ウラニウムやプルトニウムは放射性崩壊をしながら最終的には鉛になりますが、鉛は黒で表現される安定的な物質です。また、ウラニウムやプルトニウムは黒い谷の底ではなく赤いところにあり(つまり安定しておらず)、半減期ごとに放射性崩壊を繰り返して(約20回にものぼります)谷底の鉛になるわけです。

そして、崩壊するにつれて別の物質になりながら、崩壊のたびに放射線を放出します。

この模型を見れば、放射性崩壊の様子のイメージがある程度は把握できるのではないでしょうか。

なお、理研で発見(国際的には発見の一歩手前の扱い)された113番元素は下の図の位置にあります(これまたすごい)。
和光市長 松本たけひろの「持続可能な改革」日記-ハイゼンベルクの谷2

ちなみに、私はこの分野についてはあまり理解していないため、もしかしたら不正確なところがあるかもしれませんが、ご容赦ください。