和光市議会のストリートビューに関する意見書の本文 | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

和光市議会のストリートビューに関する意見書の本文

意見書の本文をみたいという要望が近隣の議員からあったので、転載します。

町田市の意見書を土台にして、原案を私たちの会派で作成し、他会派と調整してこの表現になりました。


インターネット画像サービスにおける個人情報の保護に関する意見書


 インターネットの発達により、知らぬ間に個人情報がインターネット上で誰にでも見られる状態になるケースが頻発しています。

インターネットサービスを提供する会社による「ストリートビュー」は地図検索サービスの機能の一つであり、地上2.5mの高さからの周囲360°と上下のビュー(風景)を見渡せる無料サービスです。このサービス提供会社は、関係者の許可なく画像を撮影し、インターネット上に画像を公開しています。画像には、ビル、民家、車、通行人などが写り、中には人の顔が判別できるもの、車のナンバーや表札の文字が見えるものもあります。

また、当該サービスの現状は、19809月にOECD(経済協力開発機構)の理事会で採択された「プライバシー保護と個人データの国際流通についての勧告」にある「収集制限の原則」「データ内容の原則」「目的明確化の原則」「利用制限の原則」「安全保護の原則」「公開の原則」「個人参加の原則」「責任の原則」の8項目の原則(OECD8原則)に照らしても問題です。

さらに、当該サービスの利便性と個人情報保護、防犯は裏腹の関係にあり、今後さまざまな問題が発生することが危惧されています。

以上のことから、政府に下記事項を要望します。

1 繁華街、幹線道路、住宅街等、地域の種類ごとに公開の適否について、国民及び有識者の意見を聴取し、十分な検証を行うこと

2 無差別・無許可で多数の個人や民家等を撮影し、無断で公開する行為について、報道の自由に配慮しつつ、必要に応じて法令による規制を加えることを検討すること

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

 

平成20年12月19日

埼玉県和光市議会

衆議院議長  河野 洋平 様

参議院議長  江田 五月 様

内閣総理大臣 麻生 太郎 様

総務大臣   鳩山 邦夫 様

 法務大臣   森  英介 様