商工会の新春講演会と賀詞交歓会 | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

商工会の新春講演会と賀詞交歓会

商工会の賀詞交換会に参加しました。
まずは、元日銀の額賀信さんによる新春講演会。
前半は、サブプライムローン問題から始まった金融恐慌の仕組みと世界恐慌との比較など。ここはよくある話なので省略します。

後半は額賀さん得意の地域起こしの話。
「経済がおもわしくない中、地域の活力に大切なのは人です。
商工会の関係者にはここに住んで地域で商売、特に広義のサービス業に従事している方が多いと思います。
皆さんにとって大切なのは地域の人の数と経済力です。和光市は例外的に人が増えています。しかし、日本のほとんどの地域では人は減っていますから、地域の定住人口だけを相手にしていると商売が縮小します。そこで各地で躍起になって観光ということを叫んでいるわけです。
埼玉はこれまで、県として人を呼ぶ発想がありませんでした。埼玉は戦後人口が大きく伸びました。埼玉で商売をする皆さんもその波に乗って大いに伸びました。しかし、これからは人口減の社会になります。埼玉でもそういう時代が迫っています。
となると、商売も細っていきます。それを避けるためには人に来ていただくしかありません。人が来る地域は発展しますから、人が来てくれる地域になる、というのが大きな目標になります。
他の地域からいかに人に来てもらうか、これは最優先課題なのです。しかし、埼玉の観光客や宿泊客は非常に少なく、延べ宿泊者数が全国32位、うち、観光目的が最下位、延べ宿泊者数と人口の関係の指数である観光度指数も全国最下位となっています。
また、和光市のサイトを見て驚いたのは市外の観光客向けの発信が皆無ということ。こういうケースは初めて見ました。人を呼ぶという意識がないんですね。黙っていても人は来るし、人は来て当たり前と思っている(もしかしたら、人が来たら迷惑だとすら思っているかもしれない)。
しかし、市民に対するメッセージのとしてもこれはまずいと思います。
市長のメッセージでも「和光に遊びに来てください」というメッセージは皆無です。
では埼玉県庁のサイトは、というと、ひとついい話がありました。
埼玉県は平成の名水100選で4箇所も選ばれました。これは全国1位ですばらしいこと。埼玉は川の国だからなのかも。このおいしい水のおかげでいい酒もあります。みんなでアピールしましょう、
という趣旨の話でした。
もっとも、モノを売るというだけでは行き詰まります。川を皆で楽しみましょう、川に人を呼びましょう、という人の移動につなげる必要があります。
他の地域では人を呼ぶことが本当に切実な課題です。
千葉の幕張メッセは人を呼ぶ施設ですが、1989年にできました。さいたまスーパーアリーナは2000年です。11年の差があります。街道筋で人の往来がそもそも多い埼玉と半島で危機意識の強い千葉では意識にそれだけ差があるのでしょう(もっとも千葉も悪い点や課題はたくさんありますが)。
人を呼びましょう。人を呼べる楽しい地域、味わい深い地域をつくりましょう」
という話でした。
私は1回目の市議選の時に「和光市のブランド価値の確立」を主張し、まだまだそれは実現してません(すみません、お隣の朝霞市の「朝霞ブランド施策」のようなパンフレット作りではなく、街のブランドを確立したい、という趣旨ですので誤解なきよう。回遊性のある楽しい街を商工関係者だけでなく、市民みんなで考え、作ろうよ、というものです)。
また、和光市は利便性にただ乗りしたタナボタ市政である、とも言いました。
なので、今回の話は面白かったです。
まあ、さいたまスーパーアリーナはいかがなものかと思いますが。


その後、賀詞交歓会。会費は3000円(笑。

市内の商工関係者の皆さんと語らう貴重な時間。

「松本君、またウーロン茶かよ」とお叱りを受けつつ、いろいろと商売やくらしのことをうかがいました。

ただし、市長選が近いのでその話題が多かったですね。