山本直人『売れないのは誰のせい?―最新マーケティング入門』
最新のマーケティング入門。
あくまで入門書なので、マーケティングに関する心構えとか、考え方が分かりやすく書かれている。
また、ここ10年ほどの主な広告に関するトピックも充実していて「ああ、あの広告にはこういう意味があったのか」と納得できる。
さらに、テレビ広告をめぐる現状の分析も的確だと思う。
これまで、テレビで延々ビジュアルを流していれば何んとなく売れたような時代が長かったものの、そうではなくなってきている、それはたれでも気づいていることだけど、じゃあ、その背景にあるものは、というところを広告マンの視点で考察している。
テレビは依然、金額的には広告のメインだけれど、ここに頼らなくてもできることがどんどん増えている現状がよく見える。
私が特に参考になったりのは、強いブランドとストーリーの関係、そして、他者の感覚を知る、というくだり。
とにかくわかりやすくて事例も身近なので、行政関係者にも手に取っていただきたい一冊。
売れないのは誰のせい?―最新マーケティング入門 (新潮新書 220)