鶴ヶ島市視察~お題は寄付によるまちづくり条例 | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

鶴ヶ島市視察~お題は寄付によるまちづくり条例

5日、県内の鶴ヶ島市に視察に行ってきました。

時折私が音頭を取って開催している、近隣の若手議員を集めての勉強会と並んで、昨年から始めた仲間の若手議員+ミクシィなどで公募した議員による視察の一環です。

 

今回のテーマは同市が埼玉県内で初めて導入した「寄付条例」。

税収が落ち込み財政が厳しい中、ふるさと納税は税収が特に乏しい地方に少しでも金を流そうと始められた制度です。

このふるさと納税制度を生かして各自治体がさまざまな手法で全国から寄付を集めようとしていますが、多くは風光明媚ないわゆる僻地の自治体です。

なぜ都市近郊にある鶴ヶ島市でこの取り組みなのか、興味があったところ、以前からやり取りのある鶴ヶ島市長の藤縄善朗さんの厚意とお勧めもあり、視察をさせていただきました。

 

いわゆる寄付投票条例の説明から始めましょう。

寄付投票条例は

①個性あるまちづくりを進めるために、いくつかの政策メニューを提示

②地域住民をはじめとする全国の個人・企業から寄付を募る

③寄付という新しい財源により、事業を実施

という手順になります。

 

これにより、市民ニーズと行政施策のマッチングがはかれ、一定の自主財源が確保され、寄付を通じて普段は参加できない市民が市民参加をすることができ(直接の形で参加できない手も金なら出せる)、住民の自治意識とふるさと意識が向上します。

特に鶴ヶ島市は市民協働推進条例があり、これとのセットで市民自治の推進をはかろうとしているとのことです。

 

現在提示されている政策メニューは下記の5つです。

①子どもたちを応援

②地域で支えあう健康・福祉のまちづくり

③身近な緑の保全と地球温暖化防止

④文化・芸術活動の推進

⑤活力に満ちたまちづくり

 

そして、4月からの施行ということで寄付額はまだ20万円ちょっとにとどまっているのですが、今後はこの5つのメニューの中身を充実させてより多くの寄付を募りたい、とのことで、今後が楽しみです。

 

私は昨年の9月定例議会でこの導入について質問したのですが、正直市の反応は鈍く、ペンディングの状態でした。もうすこし頑張ってみなければと痛感しました。

 

 

鶴ヶ島1

 

参加者とともに。少しずつ肩肘張らない仲間の輪が広がっています(写真提供:東松山市の松坂議員)

鶴ヶ島2

なんと市役所の壁には市内事業者の広告が。「さほど大きな金額ではないのは事実ですが、意識改革にはなっていますよ」とのこと(写真提供:東村山市の薄井議員)

鶴ヶ島3

説明を受けた部屋にあったさりげない表示。やる気を感じます(同上)