和光市の水道会計の問題点
和光市の水道会計が経営的に大変困った状況なのは、私が議員になってから全く変わりません。
これは数日前にここでお示ししたとおりです。
20年度予算にかかる20年度の予定損益計算書(単位:百万円)。
営業収益(いわゆる売上高) 1249(うち加入金113)
営業費用 1328
営業損失 △79
営業外収益 4
営業外費用 21
予備費 5
経常損失 △101
特別利益 0
特別損失 1
当年度純損失 △102
全部赤字です。
ちなみに、将来取り崩し可能なのは利益剰余金ですが、これが794です。
このままだと、8年弱でこれが尽きます。
和光市の水道会計は水の原価と料金収入の関係では純然たる赤字です。
つまり、そのままやっていると、水道は独立採算ですから、8年後には逆ザヤの分の値上げを含めた料金体系になるということ。
次世代にツケを回さないためには料金体系に手をつける必要があります。
もちろん、企業努力は欠かせませんが。
で、ある議員の質問には呆れましたねぇ。
「できるだけ現在の料金体系でやれませんか」
それって、次世代へのつけ回しの要請じゃないですか。
こんなことをその政党はずっと続けてきて、その結果が日本社会の大借金なわけですよ。後から生まれた人は大損です。
とにかく、こんな赤字垂れ流しの予算に賛成する(過去には反対したことも・・・)のだから、今年度は絶対に、将来に関する改善の検討をしてもらいます。
で、多少付け加えますと、和光市の水道会計は10年度から料金を変えていません。また、水の原価を押し上げているのは県庁の供給するまずくて高い水です。
高い原価の原因は遠距離を送水すること、そして、ダムの建設費などが入っているからです。
しかも、愚かな埼玉県庁は水がまずいという批判を曲解して高度処理という高いシステムの導入を決めています。これは都庁のサル真似です。(特に和光市用の水は遠距離を送水するのでカルキの濃度が濃いのです。)
とにかく、そういう構造があります。
和光市としては、汲み過ぎない程度に地下水を汲むことができるよう、県と交渉して県水の割合を減らさなければなりません。(地下水は供給と使用の収支をしっかり計算すれば、地盤沈下しません。)
そうすればコストが下がり、また、和光市民はおいしい水を飲めます。
なお、全国の水道共通ですが、加入金という資本的な収入を営業収益にしています。要は、株主から集めたカネを収益に入れている、ということ。
会社ならとんでもないことです。
水道会計や日本の水道の問題点については、いずれまとめたいと思っています。