監査委員報告に質問をしようと思ったら・・・・ | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

監査委員報告に質問をしようと思ったら・・・・

監査委員宛の質問を通告したところ、なぜか監査委員事務局から執拗に一般質問に振り替えてほしいという要請

別にどっちで聞いてもいいのですが、今回は私、あえて監査委員報告に対して質問を通告してみました。それだけに、一般質問に振り替えたくはなかったのですが、けんかをしても意味はないし、今後どうせ、機能する監査に向けて監査委員事務局についてはメスを入れていくのだから、別に急ぐことはないです。ということであっさり議長の仲裁に乗って一般質問に振り替え。

次回以降、監査のイロハから質問により解明していくつもりです。


今回、質問でテーマにした中身は、給食費にかかる会計の取り扱いと監査上の考え方について。

学校給食会計は自治体により取り扱いが異なるものの、和光市ではまだ、滞納の実績が比較的少ないため、監査の対象となる公会計からは外れて、校長先生の管理する準公会計的な区分で管理されているのです。これは今後、滞納が増えて対処が必要になった場合などには問題が生ずるということもありうる形のため、監査委員の問題意識を問う必要があると私は感じています。何しろ、今の形は校長先生の負担が重いため、少なくともその点について監査委員は十分に認識し、状況を把握し、将来に向けた確固たる意見を持つべきであると私は考えています。

具体的には滞納率が一定以上に上がれば公会計の上での処理とすべきでしょうね。


監査委員の機能停止というか、現時点では役所の監査自身の無力さが夕張では露呈するも、世間からはまったく無視されているなか、やはり、機能する監査を実現するためにはまず、議員には監査報告に関して質問をするということがこれからは求められる、という意識であえて監査委員報告に対して質問を提出したのです。

しかし、事務局では「監査委員報告」には触れられていない事柄だから出来れば避けてほしい、という一点張り。

むしろ、監査委員報告に入っていないからこそ、「それでいいんですか」と問いたわけです。

それと、そもそも役所の監査は監査の専門家が行うケースがまれで、特に規模の小さい自治体の場合は市内の税理士さんや弁護士さん、まれに公認会計士さん(会計士以外は監査の素人)が監査委員となり、議員から選ばれた素人監査委員がそれに一人つく、という恐ろしい仕組みになっています。要は監査の仕組みがおかしかったり、不十分でも、それがおかしいとか不十分だと気づかないであろう人々が手探りで自分で勉強しながら、あるいは役所の人の用意したレールに乗って、監査を毎年こなしているのです。

さらに、役所の監査は監査基準がまともな形で存在せず(公正妥当な監査基準に基づいて監査する必要がある)、仕組みとして論外なのです。

そもそも監査においては、実査やサンプリングなど、監査特有のテクニックによる適正な処理がなされているかどうかがわかる手続きで行われることが必要なのですが、素人が基準やまともなマニュアルもない中で監査を行うという現状に対しては、自治体がそれぞれ自分で対応を考えるしかないでしょう。

この、機能する監査、というのは今後取り組みたいテーマであり、継続的に取り扱っていくつもりですが、その第一弾としての質問がいきなり監査委員事務局により茶々をいれられた、というのは正直、ショックです。

誰がどういう意図でどのように妨害をしたのかも含めて、今後、少しずつ解きほぐしていくつもりです。