埼玉県が不交付団体の医療費補助を突如減額~こういうのは改革とセットで発表せよ(重大な訂正なし)
この記事には重大な訂正があります。
「県、医療助成減額へ 対象の9市町は反発
上田清司知事は二十三日の定例会見で、財政力指数が一・〇以上ある不交付団体のみを対象に、来年度から乳幼児医療費助成など三つの福祉医療費助成を減額する方針であると明らかにした。対象の九市町は現行制度継続を求める要望書を県に提出しており、「福祉の後退」と反発している。・・・・・・川口市は「十二月ではどこの市町村でも予算編成が終わっている状態。こんな時期に言われても」と困惑を隠せない。県は予算審査を経て、議案を二月定例県議会に提出する見通しだ。(埼玉新聞)」
正直、この時期の突然の発表には県の常識を疑います。それでも行政のプロか、と。やるなら、もっと早く通告がないと市町村は対応できません。(川口市の反応を見るに、事前に十分な打ち合わせがあったとは思えないのです。多少の事前通告はもしかしたらあったかもしれません・・・。)
不交付団体はさまざまな財政的な差別的取り扱いを受けています。(例:国庫資金の借入れに関して繰り上げ償還が認められない など)。それをまた1つ増やす、というのがこの制度の趣旨です。
県の財政が厳しいのは分かります。しかし、3兆円近い借金をして、赤字地方債である退職手当債も50億も借りまくって*いる、それなのに職員給与は全国の全自治体で上から数えて十数番目に高い、等々という問題だらけの県庁の改革を同時に、即刻進めていただかないことにはこんなものは飲めないでしょう。自分たちの改革とセットで発表しなさいよ、というのが私の意見です。
上田知事の会見でそういう「申し訳ない、県庁も改革しますから何とか受け入れてください」という話はなかったようです。不交付団体の住民の財布を何と思っているのか・・・。
そもそもこのような、実質的な不交付団体の住民のみに課せられる負担増は少数者いじめであり、私としてはまたまた得意のニーメラー牧師(ナチと戦ったルター派の牧師)の言葉を引用せざるを得ません。
「はじめにやつらは共産主義者に襲いかかったが、私は共産主義者ではなかったから声をあげなかった。 つぎにやつらは社会主義者と労働組合 員に襲いかかったが、私はそのどちらでもなかったから声をあげなかった。つぎにやつらはユダヤ人に襲いかかったが、私はユダヤ人 ではなかったから声をあげなかった。そして、やつらが私に襲いかかったとき、私のために声をあげてくれる人はもう誰もいなかった。」
不交付団体をせせら笑っている交付団体の皆さん、政府はもっともっと不交付団体を増やそうという方針を固めていますからね。明日はわが身です。
まさに、気付くと戦う仲間が誰もいなくなっていますよ。
最後に地元和光市を含め、不交付団体の県会議員が3月の議会でどう振舞うか、注目しなければなりませんね。選挙に向けて。
そういえば、県庁のリストラも一向に進んでいません。
上田知事の今後の動きについても注意深く見守ることにします。
前回の知事選では毎日のように手伝いに入り、炎天下も雨の中も知事の自転車部隊に参加しました。それこそ死に物狂いでした。
そんな私にはしっかりと監視し、言うべきことは言う義務があると認識しています。
なんでも追認するだけが応援ではありません。
追記:埼玉県は現在のところ退職手当債を借りていません。訂正してお詫び申し上げます。(1/24)
再度追記:やっぱり借りていました。50億も。謝って損した・・・。(1/31)