市全体の予算への会派要望書を提出 | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

市全体の予算への会派要望書を提出

秋は予算の時期です。

ということで、市長、秘書課長に要望書を手渡ししてきました。

和光市役所では市当局内での予算の聞き取りが終わりつつある時期です。

そして、私(無所属)と菅原議員(民主党)の2人会派民主・新和会も予算要望書を市に提出しました。(先日提出したのは議会予算の要望書。)

予算要望書にとりたてて決まりがあるわけではなく、また、提出する内容・スタイルも会派によってばらばらです。

細かく市道の何号線のどこどこの歩道を修理せよ、というような要求を出す会派もありますが、私たちはそこまでは細かくない要望にとどめています。また、一般質問が適当ではないか、という内容については極力はずしました。

一応、下記に掲載します。(赤字は補足。提出したものには載っていません。)

これは2人の要望を持ち寄り、公約数的な部分と双方がどうしても個人的に入れたい部分を検討して作成したものです。

半日ずつ3回の打ち合わせでまとめましたが、他の会派がどう作っているのかは不明です。

平成18年1012日

和 光 市 長

野 木  実 様

和光市議会

民主・新和会

「平成19年度予算編成」に対する要望書

 日本の景気は、いざなぎ景気に並んだとの指摘があります。しかしながら、実態としては、生活者にとって実感が乏しいものとなっています。しかも、税制の見直しは、高齢者や低収入者にとって厳しいものとなっていること、また、生活保護人員・世帯数は増加傾向にあること、さらには、自立支援法により障害者やその家族には先行きへの不安の増大をもたらすものとなっています。

和光市の人口は、平成27年に85,000人と現在よりさらに一万人の増加が予測さています。このため、引き続き人口増に伴う子育てなどの環境整備、開発と空閑地の確保の調整、さらには、土地区画整理事業促進など行政課題は多岐に渡っています。

平成19年度予算編成に当たっては、国による「補助金・交付税・税源移譲」の改革、社会経済情勢を的確に踏まえ、今後とも限られた財源を効果的かつ公正に役立てていかれるよう、特に、以下のように要望いたします。(ここまではいわゆる「のりと」です。)

――― 要 望 事 項 ―――

【効率的な行政運営】

行政評価制度については、事務事業ごとのコスト情報の的確な認識・公表など予算・人員配置につなげるものとする。(先日の一般質問の続きです。)

【行政への経営意識の浸透】

行政を経営体と捉え、効率的かつ公正な資源配分及び組織運営を行うため、経営技術に係る職員研修の充実を図ること。

【成果主義の検討】

成果主義の検討に当たっては、民間等の事例を引き続き十分に検討のうえ、従来型の成果主義にこだわらない、行政職員の効率的な業務執行とインセンティブ向上につながる仕組を構築すること(市長公約の成果主義ですが、失敗事例が多いので注意喚起を促しています。)

【収入の確保】

広報、ホームページ、バス等公共媒体にふさわしい広告を掲載し、収入の確保に努めること。

【情報公開の推進】

情報公開の改善の一環として、要綱等のホームページへの掲載の充実、統計情報の拡充を推進すること。また、そのために必要なサーバの拡充を図ること。

また、情報セキュリティーの確保に引き続き十分配慮したシステムとすること。

【減価償却概念の活用】

 公共施設整備基金条例の設置を踏まえ、公共施設の維持・修繕の費用確保のため、減価償却相当額の認識に基づいた十分な積立を行うこと。

【市民参加手法の検討】

各種審議会、懇談会における幅広い市民の参加のため、重複した人選を避けるとともに、「強制抽選方式」の導入など新方式を検討すること(「いつも同じ人参画」の打破が目的です。)

【独自の起債制限の導入】

適切かつ健全な財政運営を行うため、和光市独自の起債制限方式を構築すること。

( 例・人口一人当たり実質債務残高など )(←つまり「起債残高+債務負担行為-基金残高」です。)

【連結概念の導入】

連結バランスシート、連結行政コスト計算書の導入にとどまらず、市全体の財政状況を明確に公表すべく方法を検討し、早期に開示すること。

【入札の公正性・透明性の確保】

和光市独自の点数制の導入等、より公正・透明な入札が行われるための仕組づくりを進めること(提出の際にもいろいろ議論してきました。)

【公共工事検査の適正な執行】

 工事の検査に当たっては、抜き打ち検査の実施、終了検査への民間の人材や手法の早期導入等の対策を講じ、適正な工事が確実に行われるための担保とすること。

【ごみ焼却施設】

現行ごみ焼却施設の可能な限りの延命措置を図るとともに、施設更新・広域化の検討に当たっては、検討課題・内容について市民への早期の情報提供を十分に行うこと。(練馬や板橋に委託して相応の対価を支払って焼いてもらうというような発想の転換も必要かと思います。)

【消費者相談の拡充】

悪質な訪問販売、「振り込め詐欺(恐喝)」事件による被害が多発していることから、消費者相談・支援体制を充実すること。

 ( 例・相談窓口や日時の拡充 )

【都市型水害対策と雨水利用の促進】

短時間大雨の増加、都市化による水害の防止、雨水の利水促進に対処するため、民間家屋における雨水貯留・浸透施設設置奨励と補助制度の創設検討、学校校庭等公共施設の雨水貯留・浸透施設整備を雨水幹線整備、調整池の整備促進と併せて行うこと。(校庭貯留施設については視察の成果も提出しているので検討を進めてもらいたいものです。)

【児童・生徒増等に対応した学校施設整備の検討】

 児童・生徒数の増加、小学校の少人数クラスの動向を踏まえ、小中学校施設整備の推進を行うこと。また、郷土を愛する心を育てるためのカリキュラムおよび施設を整備すること。

(例・男女別更衣室の整備、自然観察施設の拡充等)

 学校体育館の改修・改築に当たっては、市民による利用等に関する利便性、災害時の避難場所としての機能確保にも配慮すること。

【児童生徒の安全確保】

 児童・生徒の登下校時、さらには、歩行者の安全確保のため交通安全立哨指導員の増員、道路改良の促進とともに地域ボランティアの協力促進を行うこと。

なお、県道・国道の改良、信号機の設置については、その実現に向け引き続き関係機関に要望すること。(【交通安全対策の推進】と一部重複)

【図書館、学校図書室の拡充】

市民の寄付により蔵書の拡充を図るための体制を整備し、コストの縮減と市民の図書館行政への参加意識を高めること。また、市図書館について年末年始を除き原則年中開館とし、高齢層の増加による市民の読書ニーズの増加への対応を図ること。

【市民農園の拡充】

市外を含めた市民農園の拡充の検討を行うとともに、民間の市民農園開設を推進すること。

【学校教育における学級介助員の拡充】

軽度障害児等の学校生活を支援する学級介助員を拡充すること(これは発達障害児以外にもし資する施策です。)

【中高生の居場所づくり】

休日の地域センターや公民館、夜間の児童館等の公共施設を中高生の勉強場所等の居場所として活用する方策の検討をすること。(子どもの勉強場所確保は私が子どもの頃と変わらないテーマですね。)

【学校ボランティア受け入れ体制の拡充】

学校ごとの対応になっているボランティア受け入れについて、教員委員会としての統一的な対応策を確立するとともに、保険等の制度を整備することでボランティアの受け入れ推進を支援すること。

【学力低下への対応】

小中学生の学力低下の指摘がなされていることを踏まえ、低学年での反復演習の機会をつくることを検討すること。

【就学前児童への対応】

保育園待機児の解消、幼稚園就園希望者の増加への対処のため、幼保一体の新設園の建設促進を講じるとともに、民営保育園等の誘致に務めること。

また、民間託児施設入所家庭への助成制度の拡充を行うこと。

【学童保育待機児への対応】

公設にこだわらない学童保育の定員拡大策を研究・推進すること。

【障害者自立支援法への対応】

市内障害者の生活実態を踏まえた、きめ細かい支援策の推進に向け、個別ケースに対応した効果的な支援策を調査検討すること。

【交通安全対策の推進】

 道路パトロールや暗がり診断等を受けて行われている道路環境の改善の推進に向けて、関係機関への要請や連携により、信号機の設置要望への対応、時間規制、横断歩道設置、路上駐車規制、横断歩道橋の利用状況を勘案した歩道整備や交差点の改良を図ること。

以上