スウェーデンの政権交代ってまともに報道されましたっけ? | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

スウェーデンの政権交代ってまともに報道されましたっけ?

どうも扱いは小さいのですが、社会主義者の心のふるさと、スウェーデンで政権交代がありました。

タイのクーデターと比較すると非常に扱いは小さかったのですが、大きなニュースです。これで、彼の国の高福祉政策にはある程度歯止めがかかると思われます。

それにしても、まともに報道されました?

私はしばらくしてからこのニュースを知りました。

さて、これに関して私の知人(笑)のところに届いたメールの一部を紹介します。

(手紙は私の意見ではありません。また、原文は英語です。)

ちなみに、ビヨンさんとは一緒に相撲を見た仲です。


「拝啓 親愛なる皆様
スウェーデンは過去約70年間もの間、社会民主党の統治下にありました。特にここ10年の間は共産党と緑の党が社会民主労働党の連立政権に加わり政権の維持をサポートしてまいりました。が、それも昨日までの話となったのです。
昨日9月17日に行われた議会総選挙により状勢はまったく変わりました。新保守である穏健党率いる(社会党派ではない)小党3党(自由党,中央党,キリスト教民主党)の野党連合が政権交代を実現させました。この4党連合は国を企業発展と減税へと導くために十分な勢力を備えており、また非常に合理的かつ柔軟な姿勢で政治に取り組んでおります。
4党連合は共同のマニフェストを掲げ、これまで説得力に欠け高所得者に対する減税を約束することもなく、減税のターゲットは低所得者のみに当て、さらには労働市場の自由化をも主張することのなかった新保守のリーダーを交代しました。
このことも実は、世界最高と言われるスウェーデンの財産税(不動産税)に反対する全ての活動や運動、そのなかでも特に私がスウェーデン納税者連盟の会長を務めていた時期に始めた運動により、やっとスウェーデンにおいてその高率な不動産税が問題視されたことによるのであります。
みなさまのなかには私が1996年から始めた議会の外での例年のデモと各党首を招いた青空討論会についてご承知の方もいらっしゃると思いますが、この活動の規模は98年には1万5千人の参加者が集まるほどまで拡大いたしました(※スウェーデンの人口は約900万人です)。このような地道な運動無くして今回このような状勢の変化は生み出せなかったのです。
新しい政権は財産税を廃止し、それを非常に低率な地方税(フラットタックス)に置き替え、さらに富裕税をこれまでの半分の税率まで引き下げることを約束しました。
多くのみなさまは世界納税者連盟の1990年国際会議を開催しましたときにストックホルム近郊にある私の別荘にいらしてくださいましたが、その別荘の財産税は今日なんとアメリカドルにして年間2万ドル(約233万円)にまで上ります。私はこれが段階的に大体500USドル/年(約5万8千円)まで低減することを望んでおります。
社会民主労働党のヨーラン・ペーション首相は11年間に渡りスウェーデンにおいて政権を維持しておりましたが昨夜(9月17日)、総選挙の敗北により辞意を表明し、さらに社会民主労働党党首も辞任することを表明したのであります。
敬具
ビョーン・タラス=ワーバーグ