夕張市の住民との会話から | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

夕張市の住民との会話から

夕張在住の方から少しだけ話をうかがいました。

夕張市には全国からテレビ、新聞などがものすごい勢いで取材に殺到しており、ものすごいことになっているそうです。市役所は取材と金融機関対応で追われているようです。

一方で、ニュースでも北海道限定で、とにかくものすごい勢いでいろいろな話が垂れ流されているとのこと。

また、夕張の議員たちは個人単位の発言がマスコミにいろいろな取り上げられ方をして混乱したことを踏まえ、個人での発言は控え、とにかく事態が落ち着くまではじっと我慢の様相だそうです。


さて、ここ数日、しつこく記事にしていますが、それだけの取材がありながら、内地のメディアにはほとんど記事やニュースが流れない異様さを改めて感じました。

北海道を一歩出ると、夕張の続報は職員のボーナスとかそういう本質とはかけ離れたもののみです。

いま、つぎに財政再建団体になるのはどこか、というのはなかなかわかりませんし、噂はあるようですが、あくまで噂です。しかし、とにかく総務省が夕張に続いて財政再建準用団体の申請の意向を示す自治体が出るのを恐れているのではないかと痛感します。

ちなみに、単年度の赤字団体は財政再建準用団体の広義の予備軍です。そして、赤字団体は16年度で20以上ありました。もちろん、単年度赤字は珍しいものではありません。しかし、この税収も地方交付税も右肩下がりの時期に赤字であると、今後が厳しいのは間違いないです。赤字を出してしまった団体の住民は、行政の過剰なバラマキを監視しておく必要があると強く申し上げておきます。

財政再建団体になると、地域の意向はほとんど通らなくなり、住民のエクストラの福祉は基本的にすべてかっとされ、選択の自由はなくなります。


ところで、夕張市について少々。

夕張市は炭鉱ごとに集落が拓かれ、社員住宅として建てられた集合住宅がそのまま市営住宅として機能しており、炭鉱撤退後も小さな集落が散在しています。そして、これらの集落の維持のためのコストがかなりかかっているそうですね。

そして、年間の人口減少率7%の夕張市では、集落の空洞化が以前から言われていたようです。また、集落の高齢化も問題だそうです。

実はこれ、全国的な集落の空洞化と話にさほど違いはありません。

僻地では集落が空洞化し、維持できなくなるという現象が進んでいます。

やはり、夕張の話は他人事ではないと痛感しました。


*今週末はリーダーシップ研究所の研修がびっしり入っているため、コメント返しが十分にできません。順次コメント返しさせていただきますが、お返事が遅れがちになりことをお許しください。